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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

Beautiful bad weather

(2010年4月11日)

「ママ、今日は素敵な悪いお天気だね!」

レインコートから水をポタポタ垂らしながら玄関に駆け込んできた男の子が、嬉しそうにお母さんに話しかけました。お母さんが窓の外を見ると、雨が草の芽や木の若葉の上に降り注ぎ、その緑の色をいっそう美しく引き立てていました。屋根から落ちてくるしずくは、軒下のバケツの上に楽しいリズムを刻んでいます。

このお母さんは、長いことある悩みを抱えて苦しんできました。しかし、お子さんのこの一言が、お母さんの心に大きな光を与えました。

「ピクニックに行けば、うるさいアリもいれば、美しくさえずる小鳥もいる。人生は苦労に満ちているし、また祝福にも満ちている。要はそのどちらに目を向けるかなんだわ」。

確かに、そう思って痛みに満ちた過去を振り返ってみると、その痛みを通して、実に多くのことを学んできました。また、痛みの中で、非常に多くの愛が自分に注がれていたことにも気づかされました。

お母さんは、ぐずついた、しかし素敵な空模様を眺めながら、「本当に素敵な悪いお天気ね!」 そう答えていました。久しぶりに、心からにっこりとほほえみながら。

逆境・試練・苦難と思える状況で、前向きな発想に切り替えるのには信仰が必要です。「神さまは、私に最善以外をなさらない」という、神の愛への信頼です。信仰を捨てても当然と思えるような状況であればあるほど、実は信仰の使いどころなのです。

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