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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

みんなの目という神

(2010年7月18日)

地域の健康診断に行って来ました。区民会館の座敷で行なわれたのですが、受付で少し待たされたものの、尿検査、身長・体重測定、そして血圧測定は順調に済みました。しかし、次の医師による問診のところでは、ちょっとした列ができていました。私より前の人たちは、畳の上に座って順番を待っていたのですが、私は立っていました。ごくごく軽い臀筋短縮症を抱えているため、長時間座敷に座るのがつらいのです。要するに、立っている方が楽なのでした。

しばらくたって、ふと後ろを見てみると、私より後ろの人たちは、全員立って順番待ちしているではありませんか!

日本では、とかく「みんなの目」を気にし、「みんなと同じ」ということが重視されます。「出る杭は打たれる」ということわざがあるように、みんなと違うことを言ったりしたりする人は、とたんに白眼視されたり、のけ者にされたりします。学校ではそれがいじめにまで発展していくことがあります。「みんなの目」が神のごとく支配する国……それが日本なのではないかと思うのは、私だけでしょうか。

全体の雰囲気を察知し、調和していくのは決して悪いことではありません。しかし、一人一人が一個の人格として自立することもまた、大切なことではないかと思うのです。そうでなければ、自分らしさを見失い(見失うどころか、最初から発見すらできないで)、他人任せ、環境任せ、運命任せの人生を送ることになってしまいます。他の誰かでは取り替え不可能な、「私でなければならない」そんな人生。そういう人生を送りたいものです。

そのためには、相対的な「みんなの目」を神にするのではなく、唯一絶対の創造主を私たちの存在のよりどころとしていくことが大切です。時代や状況によって変わることのないお方があなたのことをなんとおっしゃっているか、それをいつも聞きながら人生を歩むのです。

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