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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

迷惑そうな表情

(2011年1月23日)

セミナー会社の講師である佐藤さんは、スピーチのクラスを担当していました。彼女の友だちの山本さんは、このスピーチ・クラスに出席したかったのですが、会場が遠い上、ちょっと料金が高いために二の足を踏んでいました。

それを知った佐藤さんは、過去行なわれたスピーチセミナーのCDを貸してあげようと思い立ち、「これは、本来なら貸し出さないものだけれど」と、特別に貸してあげました。ところが、山本さんは、佐藤さんの親切の喜ぶどころか、一瞬迷惑そうな表情を見せました。

佐藤さんは、このことを先輩に相談しました。なぜ山本さんがあんな反応を示したのか分からない、と。

すると先輩はこう尋ねました。「あなたが親切を受けた立場だったらと考えてみよう。相手が親切をしてくれているのは分かる。でも、少しもうれしいと思わないとしたら、どんなときだろうか」。

佐藤さんはしばらく考えて、「恩着せがましく、また上からものを言われたように聞こえるとき」と答えました。そして、自分がしばしば他人にそのような対応をしていたことに気づいたのです。クリスチャンである佐藤さんは、それは傲慢の罪だと考えて悔い改めの祈りをしました。それ以来、佐藤さんの人間関係は大きく変わりました。

愛は謙遜のパイプを通して注ぎ出されます。「してやっている」という思いがどこかにあるならば、もう一度自分の傲慢を悔い改める必要があるでしょう。私もこの話を聞いて、自分の中にも、他人に対して優越感を持ちたいという動機がうごめいていることを感じました。イエスさまが、私に本当の謙遜を教えてくださいますように。

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