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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

ほめ上手

(2012年10月7日)

ウェイン・コデイロ牧師は、ハワイですばらしい教会を導いておられると共に、何枚もCDを発売している、ゴスペル・シンガーでもあります。この先生からこんな話を聞いたことがあります。

コデイロ先生が神学生の頃、教団の大会で、特別賛美をする栄誉によくしました。ステージに上がって会衆の前に立った時、目の前に、教団の偉い牧師先生たち、有名な神学者の方々がずらりと並んで座っているのを見て、すっかりあがってしまいました。イントロが終わって、歌い出さねばならないのに、頭が真っ白になり、何と歌詞が出てこないのです。

それでもそのまま帰るわけにもいきませんから、その場で適当に歌詞を作りながら、1番をやり過ごしました。すると、そのうちにだんだんと落ち着いてきて、歌詞も思い出し、2番以降は何とかまともな歌になりました。拍手喝采。しかし、コデイロ神学生は、消え入りたいような思いでステージを降りました。

集会が終わった時、一人の紳士が彼を手招きしました。教団の理事長でした。理事長先生は言いました。

「あがってただろう?」
(うわぁ、やっぱりこのことか!) 

「歌詞、忘れただろう?」
(ひえぇ、ばれてた!)

「歌詞、歌いながら作ってたよね?」

コデイロ神学生は真っ青になりました。ああ、もうだめだ。叱られる。大切な教団の大会で、神さまを賛美するという重要な奉仕を失敗するなんて。下手をしたら、神学校もクビかもしんない!

しかし、その時、理事長先生は、コデイロ神学生の手をぐっと握って、こう言いました。「いやぁ、よかった! 今日私は、神の働きを始めたら、どんなことがあっても最後まであきらめないでやり通すことの大切さを、君から教えてもらった。本当に良かったよ。ありがとう! これからも、たくさんの人に励ましを与えてあげてくれ!」

コデイロ先生は、おっしゃいました。僕は、未だにあの時の理事長先生の手のぬくもりが忘れられないんだ、と。神学校を卒業して、牧師として教会を導くようになって、いろいろな困難にぶつかり、何度ももうやめてしまいたいと思うような経験もしたけれど、そのたびにあの時の理事長先生の言葉と手のぬくもりを思い出して、そうしてここまで続けることができたんだ、と。

コデイロ先生に、イエスさまは理事長先生を通して励ましを与えてくださいました。もちろん、イエスさまはあなたのことも、ほめたいと思っていらっしゃいます。聖書を読んでご覧なさい。また、祈りの中で耳を傾けてご覧なさい。ほら、聞こえませんか?

また、イエスさまは、他の人にもイエスさまのほめ言葉を聞いて欲しいと思っておられます。理事長先生がイエスさまの代わりにそれをコデイロ先生に伝えたように、あなたにもイエスさまのほめ言葉の代弁者になって欲しいと願っておられます。どうぞ、ほめ上手になってください。あなたも、あなたの周りの人も、コデイロ先生やその教会の人たちのように、生き生きと輝くために。

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