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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

一弦。そしてパガニーニ!

(2013年1月27日)

19世紀に活躍したイタリアのバイオリニスト、パガニーニ氏の話。

あるコンサートでの出来事です。演奏中に、弦の1本が突然切れてしまいました。ところが、バガニーニはまったく狼狽することなく、何食わぬ顔で残り3本の弦で演奏を続けました。

すると、またもや弦が切れてしまいました。しかし、相変わらず平気な顔でパガニーニは演奏を続けます。

そのうち、3本目の弦も切れてしまいました。さすがのバガニーニも演奏をストップしました。そして、バイオリンを高く掲げて、聴衆に向かってこう叫びました。「一弦。そしてパガニーニ!」

バガニーニは、再び演奏を始めました。残されたたった1本の弦だけで。そして、見事に1曲を演奏し切ったのです。割れんばかりの拍手が、いつまでもいつまでもホールに響き渡りました。

困難などない方がいいに決まっています。しかし、人の真価は、何かとんでもないことが起こった時に試されます。粉飾決算の、建前の私はどこかに吹き飛んで、正味の私、実体である私が表に現れてきます。

私も、イエスさまとの交わりの中で、どんな状況の中でも揺れ動くことなく、むしろそれを感動の種にできるような、骨太の実体を育てていきたいと思いました。

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