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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

栄光のためにお用いください

(2017年2月5日)

現在、視覚障がい者の方々が文章を読み書きする際、六点式の点字が多く用いられています。この点字は、1825年にフランスのルイ・ブライユ氏によって開発されたものです。しかし、ムーンタイプと呼ばれる線文字も、最近まで広く用いられていました。これは、略式アルファベットを紙の上に浮き上がらせるもので、読字のスピードは点字に勝るとのこと。中途失明者には特に学びやすいと言われていますが、幼児や指先が敏感でなくなった高齢者、あるいは知的障がい者にも有効ではないかということで、最近改めて注目されているそうです。

このムーンタイプを開発したのは、イギリスのウィリアム・ムーン博士です。実は、博士自身が中途失明者でした。

目が見えなくなったとき、博士は一時絶望に沈みました。しかし、その苦しみの中でキリストと出会い、クリスチャンとなります。そして、喜びに満たされたムーン博士はこう祈りました。

「主イエスさま。私は中途失明という苦しみを受けましたが、これをあなたからの賜物として受け入れます。ですから、この見えない目をあなたの栄光のためにお用いください。そして、あなたが再臨なさる時には、永遠に朽ちることのない目を、その報いとして与えくださいますように」。

イエスさまはその祈りに応えてくださいました。1845年に開発されたムーンタイプは、さっそく視覚障がい者向けの聖書に応用されました。こうして、多くの目の不自由な人たちが聖書を自分で読むことができるようになりました。

苦しみなど遭わないに越したことはありません。しかし、私たちが苦しみに遭うことを神さまがお許しになるとすれば、神さまは愛に満ちたお方なのですから、必ず素晴らしいご計画があるはずです。私たちも苦しみに遭ったとき、ムーン博士のような祈りができるといいですね。

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