ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2018年2月18日）

朝のワイドショーでは、必ずといっていいほど占いのコーナーがありますね。特に日本人は、血液型占い（あるいは、血液型性格分類）が大好きです。Ａ型は人に合わせるタイプ、Ｂ型は自己主張タイプ、ＡＢ型は気が変わりやすく、Ｏ型はマイペースなんて言われます。しかし、血液型が性格に関係しているというのは、さまざまな科学的調査で否定されています。

たとえば、こんな調査があります。ある本で「Ａ型の性格」の項目に書かれていた特徴のリストを、Ｂ型の人に「「これがB型の人の性格だよ」と言って見せると、ほとんどの人が「当たっている」と答えました。Ｏ型の性格リストをＡＢ型の人に見せて、「これがAB型の性格だ」と言っても「当たっている」と答えます。つまり、血液型に関係なく、「あなたはこういう性格ですよ」と言われると、「確かに自分の中にそういう特徴がある」と多くの人が認めるということです。

なぜなら、私たちは単純ではなく、いろいろな特徴を併せ持っているからです。しっかり者の一方で、うっかりして失敗することもあるし、誠実な面がある一方で、上手に手抜きをする面も持っていたりします。だから、「あなたにはこういう部分がありますね」と言われると、たいてい「その通りだ」と思うわけです。

そして、人はいったん「自分はこういう人間だ」と思い込み、決めつけると、そのセルフイメージに合った行動を、無意識に選ぶようになります。そうすると、ますますそのセルフイメージが強化されていくし、セルフイメージに合った行動が癖になっていくのです。もっといろいろな可能性があるというのに。

聖書は占いを禁じています。その理由の一つは、大切なあなたの可能性を狭めてしまうからです。たとえ遊びであったとしても、避けてください。