ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2021年8月29日）

これはイギリスの警察学校で出された試験問題です。

あなたがロンドン郊外をパトロール中、付近の道路でガス管が爆発した。あなたが現場に急行すると、歩道に大きな穴が空いていた。近くにワゴン車が横転していて、その車内には強いアルコール臭が充満。中に負傷した男女がいたが、その女性がアメリカ出張中の上司の妻であることにあなたは気づいた。
通りがかりの男性があなたの手伝いをしようと申し出てくれたが、なんとその人物は指名手配中の強盗犯だった。
そして、近くの家から別の男性が飛び出してきて、自分の妻が爆発のショックで産気づいたと叫んでいる。
また、爆発の際に運河に吹き飛ばされた男性も、水の中から助けを求めて叫んでいる。
このような状況で、あなたが警察官として取るべき行動を、精神衛生学を考慮に入れて簡潔に述べよ。

（「アルファコース」より）

一人の訓練生がこう回答しました。「制服を脱いで群衆に紛れ込む」。

私たちも、クリスチャンとして生きることにストレスを感じ、クリスチャンではない人たちの中に紛れ込みたくなるときがあります。

まだクリスチャンでない方の中に、自分は聖書が要求するような立派な生き方なんかできないと思い、それで一歩を踏み出すことを躊躇しておられる方がいらっしゃらないでしょうか。太宰治は聖書の素晴らしさに心を引かれた小説家ですが、最後には自ら命を絶ちました。その彼がこうつぶやいています。「自分自身を愛するように隣人を愛せよというイエスの言葉が自分の苦悩の原因である」。

しかし、私たちは自分の力で聖書が要求するような生き方をするよう命ぜられてはいません。

私たちは、自分自身の力で救われて神さまの子どもになることはできませんでした。救いはイエスさまの十字架と復活を信じることによって一方的に与えられました。同様に、私たちは一人でクリスチャンとして生きることはできません。聖霊なる神さまの助けが必要です。そして、聖霊さまは私たちを確かに助けてくださいます。