ショートエッセイ：中通りコミュニティ・チャーチ

（2022年5月15日）

私は、時々「今日は何の日？」というのを検索するのが密かな楽しみです。本日5月15日は、演芸テレビ番組「笑点」がスタートした記念日だそうです。1966年のことです。「笑点」という番組名は、クリスチャン作家である三浦綾子さんのデビュー作である「氷点」が元になっているというのは、そこそこ有名な話ですね。

氷点は1964年の12月から約11カ月にわたって朝日新聞に掲載されて、大評判を呼びます。そして、1966年の1月から4月にかけて放送されたドラマは、最高視聴率42.7%（60年代のドラマでは最高）の大ヒットを飛ばしました。

「氷点」は「笑点」の底抜けの明るさとは真逆で、一見善良に見える人間の底のドロドロした部分を、これでもかというほど見せつけられる作品です。もしも、真の「赦し」がなければ、人間という存在に絶望してしまいそうなくらいです。しかし、三浦さんはあからさまに書いてはいませんが、その赦しがあることを私たちに臭わせてくれています。

今年は三浦綾子さんの生誕100周年です。まだ「氷点」を読んだことがない方は、ぜひ一度お手に取ってみてください。イエスさまの十字架によって赦されることの喜びを、改めて体験できるはずです。