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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

スケープゴート(聖書由来の言葉9)

(2024年2月11日)

スケープゴート」とは、不満や憎悪を他にそらすための身代わりのことです。たとえばある政治家が汚職に手を染めたことが発覚したとき、秘書がやったこととして政治家本人が責任逃れをするようなような場合、責任を押しつけられて刑罰を受けることになった秘書のことをスケープゴートと呼びます。

スケープゴートを直訳すると「逃がされるヤギ」です。これはレビ記16章に規定されている「宥めの日」(贖罪の日。ヨム・キプール)という例祭に関係した言葉です。この祭りは、1年間のイスラエルの国民全体の罪を神さまの前に告白して、赦しを再確認します。

そしてこの日には2頭のヤギが選ばれて、クジを引いた結果1頭はいけにえとしてささげられます。イスラエルの全国民の罪が赦されるためです。そしてもう1頭は「アザゼルのため」のヤギと呼ばれ、荒野に放逐されます。このヤギは、神さまがイスラエルの罪を遠い者になったと見なし、もう思い出さないということを表しています。

この野に放たれるアザゼルのためのヤギが、スペープゴートの由来です。

アザゼルのためではない方のヤギがいけにえになってイスラエルの罪が赦されたように、私たちの罪はイエスさまの十字架と復活によって実現しました。「自分の罪を赦すためにイエス・キリストが十字架にかけられ、死んで葬られ、

3日目に復活した」と信じるだけで、私たちの一生分の野罪は本当に赦されました。それどころか信じた私たちは神さまの子どもとされ、永遠に祝福されることが決まってい舞う。

そして、アザゼルのヤギが荒野に解き放たれて見えなくなったように、神さまはいったん赦した罪を時々思い出して、私たちとがめるようなお方ではありません。あなたに注がれている神さまの親子としての愛情は、今日も明日も続きます。

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