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ショートエッセイ:中通りコミュニティ・チャーチ

目には目を歯には歯を

(2024年2月18日)

目には目を歯には歯を」は、損害を被った場合、加害者にそれと同等の損害を与えることです。この教えは同害復讐法、あるいは同害報復と呼ばれ、現在残っている最古の法律体系である古代バビロニアのハンムラビ法典に書かれています。しかし、このフレーズが世界中に広まったのは、やはり聖書にも同様の教えが書かれているからでしょう。

出エジプト21:24-25)目には目を、歯には歯を、手には手を、足には足を、火傷には火傷を、傷には傷を、打ち傷には打ち傷をもって償わなければならない。

この言葉はよく、「やり返してやる!」というふうに復讐心をかき立てる言葉として用いられることがあります。「あいつは俺の悪口を言いふらしているらしい。仕返しに俺も奴の悪口を言いふらしてやる。目には目、歯には歯だ!」というふうに。

しかし、元々はむしろ復讐心を制御するための命令です。「やられたらやり返す。倍返しだ!」というどこかのドラマみたいに、私たち人間の復讐心はともすれば暴走しがちです。目を潰されたから相手のいのちを奪うなどということも行なわれかねません。そんな人間に対して、自分で復讐しないで法律に従った復讐に留めなさいと教えているのが、あの「目には目を歯には歯を」という言葉なのです。

さらにイエスさまは突っ込んだ教えをなさっています。

(マタイ5:38-39)『目には目を、歯には歯を』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つ者には左の頬も向けなさい。

こんな非常識な態度が可能なのは、私たち自身がイエスさまの十字架による罪の赦しを体験しているからです。

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