心のことなんてわからない

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(2014.2.2)

日本のカウンセリング界の重鎮であった、故・河合隼雄先生の「心の処方箋」という本を読みました。心の世界についての、短いエッセイが集められたものです。その一番最初のエッセイのタイトルは、「人の心などわかるはずがない」というものでした。

カウンセラーの所に、札つきの非行少年と呼ばれる子が連れてこられるときがあります。もちろんその子は、そう呼ばれるだけのことをいろいろとやってきました。だから、みんなが、この子は回復不能な非行少年だというレッテルと貼っています。しかし、「果たしてそうだろうか」、「非行少年とは一体なんだろう」というような気持ちで関わっていくというのです。

すると、少年は、お母さんが怖い人で、小さい頃からいつも叱られてばかりだったと、話してくれるかもしれません。しかし、ここでも「母親の子育てが悪かったのだ」とすぐに決めてかからない、と。要するに、人の心なんかそう簡単に分からないのであって、だから分かろうと一生懸命に見聞きする。そうすることが大切だとおっしゃいます。

私たちは、他人に「あの人はこういう人だ」と、簡単にレッテルを貼ってしまうことがあります。あるいは、自分自身にも。イエスさまは、私たちをレッテルを通してはご覧になりません。私のことを、長所も短所もひっくるめた私としてご覧になっています。そして、長所も短所もひっくるめて、私のことが大好きなのです。あなたのことが大好きなのです。

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