福音は違いの中に働く

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(2015.3.15)

10年前のメモが出てきました。そこに、22年と5ヶ月の間、南米ペルーで宣教師として奉仕しておられた、田口吉元先生・悦子先生ご夫妻のお話をうかがったときの事が書かれていました。先生方は、エクアドルでのラジオ放送の働きを含めると、28年もの海外での働きを終えて帰国なさったのです。30年近い働きの感想を尋ねると、吉元先生はこうおっしゃいました。
どんなに長く現地で暮らしても、自分たちは現地の人たちにとって外国人です。現地の人たちとは違いがあります。ペルーに来るまでは、使徒パウロのように、「ペルー人にはペルー人のように」などと意気込んでいましたが、特に考え方の違いには、最後まで悩まされました。どうがんばっても、自分は日本人であり、ペルー人にはなれないのです。しかし、それでいいと思うようになりました。これからも、日本人の田口で行こうと思ったのです。

宣教とは、文化の進んでいる国から文化の進んでいない国に行って行なう働きではありません。お金持ちの国から貧しい国に行って行なう働きでもありません。知識のある人が知識のない人に教える働きでもありません。上下などないのです。宣教師である自分は、外国人だから右も左も分からない。だから教えてください。そういう思いで、現地の人々に接するようになりました。

しかし、この22年5ヶ月を振り返って思わされているのは、福音は違いの中に働く、ということです。神さまは、ペルーでたくさんの奇跡を見せてくださいました。
これを読んでいらっしゃる皆さんの多くは、日本にお住まいでしょう。しかし、同じ国民同士でも、お互いの「違い」を感じると思います。夫婦、親子、友だち、男女、みんな違います。そして、田口先生がおっしゃるように、イエスさまの福音は違いの中に働きます。違いの中で、赦し合い、受け入れ合い、分かり合う力を私たちに与えてくれるのです。10年前のメモを読み返して、そんなことを思いました。

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