無断欠席の処分

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(2015.5.17)

日本にも、すばらしいクリスチャンの大先輩がたくさんいらっしゃいますが、同志社大学を創立した新島襄という方も、2013年の大河ドラマ「八重の桜」のおかげで有名になりました。彼のエピソードの一つに、こんな話があります。

1880年、同志社で集団欠席事件が起きました。それは、2年生の上級組と下級組とを合併させたことに端を発します。当時、1学年は9月入学の上級組と、翌年1月入学の下級組に分かれていましたが、人数が少なく、学力差もほとんど無かったことから、1つにまとめようとしたものです。ところが、上級組の学生たちはこれを不服とし、無断欠席によって抗議しました。新島は悩み苦しみました。校則によって学生たちを罰するとしたら、退学処分にしなければなりませんが、そんなことはしたくありませんでした。

新島は、上級組の学生たちをチャペルに集め、講壇から語りかけました。「今回のことで、君たちが退学にでもなったら、君たちの将来はどうなってしまうのだろう。私は、君たちのことが心配でたまらない」。彼は続けました。「今回のことは君たちの責任ではなく、私の不徳の致すところである。どうして君たちのことを罰することができるだろう。今、罪人を罰しよう」。そして、彼は自分のステッキを振り上げると、バンバンと自分の手を打ち叩き始めました。あまりの激しさに、ついにステッキは二つに折れてしまいました。それでも、なお、新島は自分の手を打ち叩きます。

最初はあっけにとられていた学生たちですが、我に返ると、「先生、やめてください!」と、壇上に駆け上がって新島を止めました。新島は「諸君。これにて、この件の処罰は完了した」と静かに語ると、チャペルを出て行ってしまいました。以後、無断欠席をする学生は一人もいなくなりました。

イエス・キリストが十字架にかかられたというのは、本来私たちが負うべき罪の罰を、代わりに負ってくださったということです。ご自分は本当は悪くないのに、「私のせいだ。私が悪いのだ。だからあなたは悪くないのだ」と言ってくださったということです。

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