いつくしみ深き

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(2015.8.30)

ダミアン神父は、1864年にベルギーからハワイにやってきました。そして、宣教師として活動する中で、モロカイ島のハンセン氏病患者たちを世話する人が誰もいないということを知ります。当時のハワイでは、ハンセン氏病にかかった人が出ると、皆この島に送り込んで、社会から完全に隔離してしまったのです。

1873年、ダミアン神父は、単身モロカイ島に渡ります。33歳の時でした。以来16年に渡って、ハンセン氏病患者の方々を肉体的、精神的、社会的に助け、また神さまの愛を彼らに語り続けました。彼の努力は外の人々の知るところとなり、協力者や義援金も集まるようになりました。こうして、患者たちの生活環境は確実に改善されていき、学校が作られたり、ブラスバンドが組織されたりしたそうです。

しかし、1884年、ダミアン神父は自分もハンセン氏病にかかっていることを知ります。このとき、ダミアン神父はこう神さまに祈ったそうです。「神さま、感謝します。今まで私が患者さんたちに説教するとき、『あなた方ハンセン氏病患者は……』と、語りかけていました。しかし、今や『私たち患者は……』と語りかけることができます」。そして、1889年、ダミアン神父は49歳で亡くなります。彼は、最後までモロカイ島にとどまって、人々に仕え続けたのです。

さて、今ハワイに行かれると、ホノルルの州庁舎の中庭に、ダミアン神父の像を見ることができます。その台座には、こんな言葉が掘られているそうです。「あなたが私たちの元に来てくださったおかげで、私たちは神さまから見捨てられてはいなかったということを、知ることができました」。

そうです。イエスさまは、決して私たちを見捨てたりなさいません。たとえ、誰が私たちを見捨てても、たとえ、私たち自身が自分に愛想を尽かしたとしても、決して私たちへの神さまの愛は、萎えてしまったりはしないのです。

いつくしみ深き 友なるイエスは
変わらぬ愛もて 導きたもう
世の友われらを 捨て去るときも
祈りにこたえて いたわりたまわん
(賛美歌312番)

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