聞くには早く

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(2015.10.11)

Kさんが、仕事でタクシーを利用しました。すると、運転手さんとの話の中で、運転手さんが息子さんのことで悩んでいるということが分かりました。Kさんは、その話に相づちを打ちながら、じっと耳を傾けました。

目的地について、千円ちょっとの料金を支払おうとしたとき、運転手さんがこう言いました。「いえ。私の話を、親身になって聴いてくださったのに、その上お金は受け取れません」と。人は、本当に、自分の話を聴いて欲しいのですね。

ところが、話を聞く側は、おうおうにして聴くことよりも、自分が何をしゃべるかを考える方に意識を向けてしまうことはないでしょうか。ちょうど、カラオケに行ったときに、人が歌っている最中に、次に自分が歌う曲を探して、曲リストの本を一生懸命めくっているように。

何をしゃべるかはひとまず置いておいて、聴くことにエネルギーを集中してみましょう。すると、何をしゃべるかということも、自ずと見えてくるものです。

「だれでも、聞くには早く、語るにはおそく、怒るにはおそいようにしなさい」(ヤコブ1:19)

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