大丈夫ですよ

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(2016.5.1)

手術前に逃げ出した患者さんがいました。すぐに身柄を確保され、院長室に呼ばれました。「どうして逃げ出したりなさったのですか?」 そう聞かれた患者さんは、カッカカッカしながら答えました。「だって、私が手術台の上に寝ていると、看護師さんが言うんですよ。『大丈夫です。ただの盲腸の手術ですから、何にも心配ありませんよ』ってね!」

院長は不思議そうに尋ねました。「それのどこがお気に召しませんでしたか?」 すると、「だってね、それを私にじゃなくて、執刀医に向かって言ったんですよ!」

きっと新人のお医者さんで不安だったのでしょうが、どうぜ励ますなら、患者さんのいる手術室でじゃなくて、控え室でやって欲しかったですね。

さて、私たちは、安心して弱音の吐ける教会を目指しています。安心して弱音が吐け、疑いや怒りやねたみや不信仰な思いなども正直に話すことができ、愚痴をこぼすことができる教会でありたいと思います。そのようなものを押さえ込み、なかったことにすると、ますます心が大声で叫び始めるからです。

そして、教会が安心して弱音が吐ける場であることにより、外で、つまり家庭や職場や学校などで、否定的な思いが吹き出してしまわないようになれると信じるからです。神さまや神の家族の前で弱音を押さえ込むと、私たちはそれを他の人たちの前で出してしまうことになります。

「心配なんだ」「そう。でも、きっとできるよ」。そんな会話が、教会の中でできたらいいと思います。

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