やっぱりね

トップページショートエッセイ集2016年 > このページ

(2016.5.29)

以前働いていた職場での話です。250人規模のセミナーと500人規模の講演会が行なわれることになりましたが、私が準備の総合リーダーを務めることになりました。セミナーと講演会は毎年行なわれていて、それまで私もスタッフの一人として何度も関わっていましたが、リーダーになるのは初めてです。私は不安感でいっぱいいっぱいになり、毎日落ち着かない気分で過ごしていました。そこで、自分の「心のつぶやき」を紙に書き出してみたのです。

「絶対失敗するに決まっている」。
「何か重大なことを抜かしていて、当日は大混乱になる」。
「講師の先生も、受講生の皆さんも、上司も同僚たちも、みんな怒り出す」。
「これが元でクビになる」。

よくもまあ、ここまで否定的に考えられるものかと、自分でもあきれるくらい否定的な言葉が出てきます。しかし、とにかくそう思っているのですから、次々と紙の上に書いていきました。

やがて、一つの言葉が紙の上に書き出され、その言葉にハッとさせられました。それは「やっぱりね」という言葉です。何か物事がうまくいかない時、心の中に「やっぱりね」という言葉が響くのです。どうやら私の中には、「自分は絶対に幸せにはなれない」と決めつけている部分があるらしい。

そのとたん、「私がついているのにね」と、イエスさまがにこにこしながら見つめておられるような気がしました。それでも、当日まで不安感はなくなりませんでしたが、不安感を抱えたままでも、どこかで「ま、それでもいいか」と開き直れるようになりました。

当日のセミナーは、ほとんど大きな問題もなく、それどころか大成功に終わりました。そのこともさることながら、私は「やっぱりね」という言葉に出会えたことを、とてもうれしく思います。

Copyright(c) 2016 Nakadoori Community Church All Rights Reserved.