不景気のせいじゃない

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(2016.7.31)

友人と喫茶店に入りました。お互い、初めて入る店でした。ほとんど先客がいませんでした。そして、1時間半ほどそこで粘ったのですが(コーヒー1杯で!)、その後もほとんど客が入りませんでした。常連客らしい人とマスターが話をしているのが、耳に入ったのですが、「ここはいつも客がいないなあ」という常連客の言葉に、マスターは「不景気だからな」。

店を出る前に、友人がトイレを使ったのですが、電気のスイッチが分からず、間違って店の電気を消してしまいました。マスターは「しょうがないなあ」という顔をして、トイレに向かっていきました。

トイレでの会話を私は耳にしたわけではないし、友人もそれを詳しく教えてくれたわけではありませんが、トイレに向かうマスターの雰囲気で、中でどんな会話がなされたか、何となく想像できました。案の定、友人は気を悪くし、「もうあの店には行かない」と思ったようです。私も店を出るとき、「不景気のせいじゃないよ」と、心の中でマスターにつぶやいていました。

何でもかんでも自分のせいにするのは間違いです。時に人は、変わる努力や工夫をしたくない言い訳として、自分を責めることがあります。しかし、逆に何でもかんでも他人や社会や状況のせいにするのも、また進歩を阻んでしまいます。

私たちは、イエスさまの十字架によって、そのままで赦され、愛されています。だからこそ、今そのままの自分の状態をごまかすことなく、しっかりと見据えることができます。そうして初めて、今何をなすべきかが見え、一歩先に進んでいくことができるのです。

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