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相手が落ち込んでいたり、悩んでいたりしたとき、「がんばれ」と叱咤激励するのは控えましょう。ちょっと前向きになっている人にとっては、よい後押しになることもありますが、悩みが深ければ深いほど、この言葉はかえって相手からがんばる力を奪っていきます。
「がんばれ」とは、「今、あなたはがんばっていない。あなたは努力が足りない」という意味です。
いや、励ましている方は、そんなこと言っているつもりはもちろんありません。しかし、悩んでいる人、疲れている人、病んでいる人たちは、ただでさえ物事の否定的な面を拾う傾向が強まっています。ですから、善意の励ましによって、かえって「ああ、自分はがんばりが足りないのだ。ぐうたらなのだ。いい加減なのだ」と思い、落ち込みや悩みを深める結果になることもあるのです。
特に、うつ病の方に「がんばれ」は禁句です。自己否定感・絶望感を深め、死に追いやることもありますから、絶対に使ってはいけません。むしろ「今まで、がんばってきたんだね」と言ってあげましょう。外から見ていると、全くエネルギッシュに見えないかもしれませんが、今までも、そして今も、その人は全力でがんばっているのですから。
他にも
「そんなの大したことじゃないよ。みんな経験することだ」とか
「あなただけが苦しいんじゃない。もっと大変な人だっている」とか
「私も同じような経験したけど、大丈夫だったから、あなたも大丈夫」
などというような励ましも、励ましにならないことが多いようです(絶対ないとは言いませんが)。それは、やはり相手が「こんな小さな問題で、こんなに悩んでいる自分は異常なのだ。弱いのだ。我慢が足りないのだ。わがままなのだ」と受け取ってしまうからです。
励まそうとするのではなく、相手の気持ちを分かろうとする、すなわち「そうか、それはつらかったね」「そんなこと言われて、どれだけ悔しかったろうね」「なるほどなあ、もうくたくたで疲れちゃったんだなあ」「そりゃあ、悩むよねえ」と、相手の弱音をそのまま聴いてあげたり、共感してあげたりすると、相手はエネルギーを受け取り、励まされ、やがて「よし、自分にできることをやってみよう」と思えるものです。
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