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礼拝メッセージ:中通りコミュニティ・チャーチ

失敗者への高評価

マタイによる福音書14章22節〜33節

(2018年2月18日)

参考資料

五千人の給食の奇跡によって、人々は熱狂し、イエスさまを王に祭り上げようとしました(ヨハネ6:15)。その騒ぎから弟子たちを守るために、イエスさまは弟子たちを湖の向こう岸に送り出し、ご自分も山の中に引きこもってしまわれました。

五千人の給食が行なわれたのは、ガリラヤ湖北岸にあるベツサイダ近くの荒野でした。22節の「向こう岸」はベツサイダの町(マルコ6:45)。ただし、嵐でルートを外れたせいか、一行は湖北西岸のゲネサレの地に向かいました(34節)。

ガリラヤ湖は、周りを山に囲まれており、しばしば山から吹き下ろす冷たい風と、湖面の暖かい空気によって低気圧が発生し、嵐が起こります。

26節の「幽霊」は、死者の霊が現れたものだと俗に信じられていた存在。特にここでは、水死した人の幽霊で、船上の人を水中に引きずり込んでしまう恐ろしい存在として想像されていました。

イントロダクション

ペテロは、湖の上を歩こうとしましたが、途中で怖くなり、沈みかけてしまいました。しかし、この箇所は、失敗したペテロを否定的に描いていません。私たちも失敗する者です。ペテロに対する聖書の評価から、大きな慰めと希望をいただきましょう。

1.願い出たペテロ

精神の急降下

弟子たちは、ガリラヤ湖特有の嵐のため、9時間近くも風や波と格闘していました。そして、そこへイエスさまが歩いてこられると、幽霊だと思い、もういよいよおしまいだと思っておびえてしまいます。ほんの数時間前には、五千人の給食の奇跡を目撃し、感動に満たされたはずの弟子たちの心が、今や恐れに支配されていました。

しかし、私は弟子たちを笑うことができません。神さまの祝福を大いに体験したのに、現実の問題に直面すると、すっかり神さまの愛も力も忘れてしまう……。私も同じ間違いをこれまで何度も経験してきました。あなたはいかがですか?

イエスの励ましとペテロの応答

しかし、そんなとき、イエスさまがペテロたちを励ましてくださいました。「わたしだ。恐れるな」と。

ここでペテロは、自分も水の上を歩かせて欲しいとイエスさまに願い出ました。一見、「お調子者がまた変なことを言っている」というふうに見えなくもありません。しかし、実は素晴らしいことです。

ペテロは、そばにイエスさまがいらっしゃると知った時に、イエスさまがどういうお方かを瞬時に思い出しました。イエスさまは、言葉一つで病気を治し、死者をよみがえらせ、食料を増やしたではありませんか。だから、もしイエスさまがそう言葉を発したら、きっと自分も水上を歩くことができるに違いないとペテロは考えました。普通は、そんなことは無理です。しかし、イエスさまが呼んでくださるならできると、彼は信じました。ものすごい信仰ですね。

信じ直すことができる

深い知恵と大きな力を持っておられるイエスさまが、私たちと一緒にいてくださるということを、私たちは時々忘れてしまい、慌てたり、絶望したり、いらだったりしてしまいます。

しかし、イエスさまは、様々な方法でご自分が私たちのそばにおられることを思い出させてくださいます。聖書を通して、祈りを通して、他の人のことばを通して、自然現象を通して……。

それを思い出すとき、私たちは大きな慰めを得、また励ましをいただくことができます。そればかりか、自分一人では不可能だと思えるようなことも、イエスさまが一緒にいてくださるならできると信じることができます。

それは、外国で伝道することかもしれません。何かの慈善事業を立ち上げることかもしれません。あるいは子育てかもしれません。毎日の勉強や仕事や健康作りかもしれません。他の人と比べてちっぽけな夢だなどと思う必要はありません。それがやる価値のあることであれば、イエスさまはあなたと共にいてくださり、奇跡の力を見せてくださいます。

ある方は甘い物が大好きで、ついつい食べ過ぎて体重を増やしてしまいました。聖霊の宮である体の健康を損ねることは、正しいことではありません。そこでダイエットを決意したのですが、ストレスのために夜中にこっそりお菓子を食べてしまうようになり、かえってリバウンドしてしまいます。そこで涙ながらに祈りました。「イエスさま。私は、いろいろな不可能な状況を打ち破って、大きな事業を興し、成功を収めてきました。しかし、自分の食欲一つコントロールすることができないほど、弱くて惨めな人間です」。

泣きながら、いつの間にか眠ってしまいました。すると、夢の中にイエスさまが現れました。そして、こうおっしゃいました。「あなたが自分で背負っているものを、私が背負ってあげよう」。この方はうなずきました。「はい、分かりました。自分にはできませんから、あなたにお任せします」。そして、背中の重たいリュックサックを下ろして、イエスさまの前に置くと、イエスさまはそれを軽々と背負われました。

その日以来、夜中にこっそりお菓子を食べたいという欲求は起こらなくなり、順調に体重が減っていったそうです。

2.踏み出したペテロ

第一歩の不安

ペテロの願いに対して、イエスさまは「来なさい」とおっしゃいました。ペテロは舟から出て歩き出しました。ここのところを、聖書はさらりと描いていますが、ペテロになったつもりで、そのときの気持ちを想像してみてください。足を水の上に乗せます。ここまでなら問題ありません。しかし、その足に重心を移す時、彼はいったいどんな思いだったでしょうか……。

私たちが神さまを信じることは、まるで水の上に足を踏み出すことに似ているような気がします。一種の賭けです。しかし、「こうなればいいなあ」「こうしたいなあ」と頭で考えるだけでなく、第一歩を踏み出さなければ、すなわち実際に行動を開始しなければ、先に進むことはできません。

ペテロは、その一歩を踏み出しました。何という勇気でしょうか。私たちも神さまの約束を信じて、一歩を踏み出しましょう。

大切なのは神の約束

もちろん、何でもかんでも行動すればいいというものではありません。数十年前、ある国でこんな事件が起こったそうです。嵐で川が増水し、橋が流さてしまいました。向こうに渡るにはずっと下流の橋まで迂回しなければなりません。それが面倒だと思った一人のクリスチャンが、今回の箇所を思い出して、川を歩いて渡ろうとしました。そして、おぼれて死んでしまいました。

ペテロは、イエスさまから「来なさい」と命ぜられたから水上を歩くことができました。神さまが私たちに何を約束しておられるかということを知ることが大切です。

あなたはどんな問題に直面していますか? 神さまはそれに対してどんな約束をしていますか? その約束を信じるとすれば、あなたはどんな行動が取れますか? そして、いつそれをしますか?

3.叫んだペテロ

目を離さないこと

水上を歩き始めたペテロですが、イエスさまから目を離したとたん、怖くなってしまいました。そして、ずぶずぶと沈みかけてしまいました。

おもしろいのは、ペテロは「風を見て」怖くなったと書かれていることです(30節)。風は目に見えませんね。しかし、ペテロの心には見えていました。それは、「こんなふうになるんじゃないか」「こんなふうになったらどうしよう」という先取りの恐れです。それが彼の足をすくませ、「ここまで歩けたんだから大丈夫」という自信を打ち砕いてしまいました。

あらかじめ、いろいろな危険を想定しておくことは大切です。しかし、いったん踏み出したなら、イエスさまから霊の目を離してはいけません。イエスさまの約束を忘れて、これから起こる災難ばかりを見ていたら、本当に嵐に負けてしまいます。

「イエスさまが呼んでくださったのだから、大丈夫」。そんなふうに、もう一人の自分に何度も何度も言い聞かせましょう。

助けてください

しかし、ここでペテロはもう一度イエスさまを見上げました。そして、「助けてくだい!」とイエスさまに向かって叫びました。すると、イエスさまはペテロを助けてくださいました。ペテロのすばらしさは、再び困難に負けそうになった時、もう一度イエスさまのことを思い出したことです。

聖書学者であるバークレーは言いました。「聖人とは、倒れない人のことではなく、倒れても立ち上がって歩き始める人である」と。失敗しても、またそこでイエスさまを思い出して歩き始めればよいのです。

イエスさまを信じる者にとって、本当の失敗はその経験を通して何も学ばないこと、そして失敗の痛みに負けて、「自分には無理だ」と思い込み、前進をやめてしまうことです。失敗を通して、良い学びをした人は、失敗者でなくむしろ成功者です。

失敗すらできないよりも

失敗しない方法は、何も期待せず、何も挑戦しないことです。11人の弟子たちは、水上を歩きたいと思わず、歩こうとしませんでしたから、失敗しませんでした。

ペテロも、他の11人の弟子も、同じようにイエスさまの力を見て驚き、ますますイエスさまのことを深く知りました。しかし、11人は失敗はしませんでしたが、ペテロが学んだことを体験的に知ることはできませんでした。

それは、自分自身で体験したわくわくするような経験、そして失敗しても助けてもらえるという実体験です。

ペテロは、やがてもっと大きな失敗を犯してしまいます。自分の命を守るために、「イエスなんか知らない」と3度も言ってしまいました。

同じようにイエスさまを裏切ったユダは、自分に絶望して死んでしまいましたが、ペテロはもう一度イエスさまの元に戻ってきました。それは、沈みかけても、イエスさまが助けてくださったという体験をしたからでしょう。

ペテロは失敗者です。しかし、失敗を通して、たくさんのことを学んだ人です。あなたはいかがでしょうか。失敗によって、多くを学んでこられたのではないでしょうか?

この話をお読みください

まとめ

私たちもペテロのすばらしさを見習い、失敗を恐れないでチャレンジする態度を身につけたいですね。

あなた自身への適用ガイド

  • 「精神の急降下」を最近味わいましたか? それはどんなきっかけでしたか?
  • イエスさまが共におられるという事実は、今あなたが直面している問題に、どんな良い影響を与えると思いますか?
  • 今、イエスさまはあなたをどんな行動に促しておられますか? また、それを躊躇しているとすれば、あなたはどんな「風」を見て不安になっているのでしょうか?
  • 失敗を通して、大切な霊的レッスンを学んだ経験がありますか?
  • 今日の聖書の箇所を読んで、どんなことを決断しましたか?

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