訪れの時

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ルカによる福音書19章41〜44節

(2012.2.19)

該当の聖句を読んでみて、分からない単語や言い回し、複数の意味に取れる表現、疑問に思ったことなどはありませんか?

この聖句は、この書全体の中で、どういう位置を占めていますか? 前後を読んだり、参考書を調べたりして、記者の論理の流れをつかみましょう。また、この書の書かれた歴史的、地理的背景も調べましょう。

この箇所は、私たちにどんな教訓やチャレンジを与えていますか?

イントロ

さばきの箇所は、あまり積極的に読みたいとは思わないかもしれませんが、ここにも私たちに対する神さまのメッセージが満ちています。

1.何が書いてあるか

いつ(When)

「この日のうちに」「今は」(42節)

「一つの石もほかの石の上に積まれたままでは残されない日」「神の訪れの時」(44節)

どこ(Where)

「エルサレムの近く」「都」(41節)
オリーブ山
「回り」「四方」(43節)

「その中の」「地に」「ほかの石の上」(44節)

誰(Who)

イエスさま。

「おまえ」(42節)

「おまえの敵」(43節)

「子どもたち」(44節)

何がどうした(What & How)

42節の「平和のこと」は、口語訳では「平和をもたらす道」、新共同訳では「平和への道」と訳されています。すなわち、「平和のために必要なこと」というようなニュアンスです。

その平和の(ために必要な)ことを知っていたら良かったのに、エルサレム(の人々)には隠されていたために、知ることができませんでした。そこで、敵に攻撃されて、エルサレムは完全に破壊されてしまいます。それを予知して、イエスさまは嘆かれました。

44節では、エルサレム破壊の理由がもう一度繰り返されています。それは「神の訪れの時を知らなかった」からです。ちなみに「神の」は原文にはなく、翻訳者の補足です。

同じくエルサレム破壊の理由として語られていますから、42節の「平和の(ために必要な)こと」と「神の訪れの時」は同様のことを指していると思われます。

なぜ(Why)

イエスさまは、なぜ泣いたのでしょうか?

なぜ「そのこと(平和のこと)がおまえの目から隠されている」のでしょうか?

なぜエルサレムは破壊されるのでしょうか?

なぜエルサレムは、「神の訪れの時を知らなかった」のでしょうか?

2.どんな意味か

今がどういう時か知らなければならない

イエスさまは、エルサレムが破壊されるという預言を語られた後、その理由は彼らが「神の訪れの時」を知らなかったからだとおっしゃいました。「神の訪れの時」とは何を指しているのでしょうか。これは、「救い主が現れる時」のことです。

聖書を一貫して流れているテーマの一つは救い主(ヘブル語でメシヤ、ギリシャ語では「キリスト」)です。アダムとエバが罪を犯した時、神さまは人類を罪ののろいから解放する「女の子孫」が現れるということを預言なさいました(創世記3:15)。これが後に「メシヤ」と呼ばれるようになる救い主です。聖書は、救い主がどういうお方で、どんなことをしてくださるのかを様々に解説しています。聖書は、救い主抜きに理解することはできません。

世界には様々な民族がいます。みんなアダムとエバの子孫です。神さまはその中から、アブラハムという一人の人物を選んで、彼と彼の子孫を祝福なさいました。アブラハムの子孫とはイスラエル、すなわちユダヤ人です。その祝福の一つは、ユダヤ人の中から救い主が登場するということでした。

そして、神さまはユダヤ人の歴史の中にご自身を現してくださり、様々な語りかけをユダヤ人に対してしてくださいました(その一部が、聖書という形で文書化されました)。そこで、ユダヤ人以外の民族(異邦人)は、ユダヤ人の歴史や彼らが語る言葉、また聖書によって、まことの神さまがどういうお方なのか、神さまが人類の救いのために何をしてくださるのか、そして神さまが送ってくださる救い主がどういうお方なのかというような霊的な真理を知ることができます。まさに、神さまがアブラハムに対して「地上のすべての民族は、あなたによって祝福される」(創世記12:3)と約束されたとおりです。

逆に言えば、ユダヤ人には、全世界に神さまのこと、神さまの救いのご計画のこと、特に神さまが使わしてくださる救い主のことを伝える責任、使命が与えられているということです。ところが、エルサレムの子どもたち(すなわちユダヤ人)の多くは、最終的にイエスさまのことを救い主だと信じませんでした。

イエスさまがたくさんの奇跡を行いましたから、一時的には「この人はメシヤかもしれない」と期待はしましたが、自分たちが願っていたような、ローマ帝国を滅ぼす王さまとして来られたわけではなかったので、すぐに幻滅して、「十字架につけろ」と叫ぶようになります。今この時メシヤは訪れられたのに、エルサレムはそれをわきまえず、イエスさまを拒否しました。故に、神さまのさばきを受けることになったのです。

しかし、イエスさまが救い主だと信じたユダヤ人もいました。イエスさまの弟子たちです。最初は120人ほどの小さな集団でした。しかし、彼らのおかげで、私たちはイエスさまこそ約束のメシヤ、キリスト、救い主だと信じることができました。
メシヤ=イエスさま
人類は知らなければなりません。すでに救い主は来ました。救いはすでに私たちに与えられています。これから来るのではなく、すでに与えられています。私たちがすべきなのは、それを知って、感謝して受け取ることです。

神の語られたことは必ず実現する

イエスさまがエルサレムの破壊を警告なさってから半世紀もたたない、紀元70年、その警告は実現します。

紀元66年、当時のユダヤ属州総督フロルスが、エルサレムのインフラ整備のための資金として、ユダヤ人の神殿の宝物を持ち出そうとしました。これに反発した過激派が反乱を企て、それがユダヤ全土に拡大します。ローマ帝国は鎮圧部隊を派遣し、ティトゥス将軍(後に皇帝になります)率いる軍団によって、エルサレムは包囲され、ついに陥落します。

ユダヤ人の歴史家であるヨセフスによると、エルサレム包囲戦で110万人が死に(そのほとんどはユダヤ人)、9万7千人が捕らえられて奴隷にされました。そして、「木々や庭園に囲まれた偉大な都市が全て消えうせ、美しかった郊外が砂漠のようになって」しまいました。後に、その地を訪れた人が、ここに都市があったとは信じられないと言うほど、徹底的に破壊されてしまったのです。まさに、イエスさまの預言の通りでした。

神さまの語られたことは、その通りになります。それが悪い内容であっても、逆に良い内容であってもです。

聖書は、やがてこの世は、ノアの時代に大洪水によっていったん全世界が滅ぼされたように、今度は火によって滅ぼされると預言しています。ノアの時代、ノアとその家族、8人の人が神さまへの信仰によって滅びから救われました。この世の終わりのさばきでも、救い主を信じる信仰によって必ず救い出されます。

滅びの預言も、救いの約束も、必ず実現します。私たちはそれを信じなければなりません。そして、今日にもそれが実現するかもしれないという緊張感を持たなければなりません。あなたは、今日、それが起こってもいい準備ができていますか?

神は滅びを望んでおられない

滅びというと、恐ろしい感じがします。私たちは、緊張感を失ってはいけませんが、同時に必要以上に恐れる必要もありません。あなたは、神さまは、罰を与えたくてたまらない意地悪な方だというイメージを持っていませんでしたか?

イエスさまは、やがて破壊されてしまうエルサレム(そして、そこに住むたくさんの人々)を見て、涙を流されました。イエスさまは、そしてイエスさまを遣わしてくださった父なる神さまは、人類の滅びを望んではおられません。

だからこそ、神さまはアダムとエバが逆らって罪を犯した時、すぐに彼らを殺して、人類の歴史をそこでストップしたりなさらなかったのです。神さまは、メシヤを通して人類を救おうとなさいました。神さまは、人類を救いたいと思われたのです。人類を救い、もう一度親しい関係を取り戻し、圧倒的に愛し、祝福したいと願われたのです。

そのイエスさまの泣かれるほどの愛に触れて、私たちはクリスチャンになりました。

そして、イエスさまは、今も涙を流しておられます。このままでは、まことの神さまを知らず、自己中心的な生き方を続け、最後に滅びを招いてしまうたくさんの人たちを見て。あなたの住んでいる町を見て、イエスさまは泣いておられます。

すでに救われた私たちは、イエスさまの涙に応えて、できるだけたくさんの方に救い主であるイエスさまを紹介しなければなりません。

3.今の私にとってどんな意味があるか

涙を流されるほどに人類を愛してくださっているイエスさまのために、あなたがすべきことは何ですか?
考えてみよう
あなたは、救い主であるイエスさまを信じましたか? もしまだなら、イエスさまを信じてください。イエスさまによって、すべての罪が赦され、神さまの子どもとなり、神さまによって今も、これからも、死んだ後も、永遠に祝福されるのだと信じてください。

今日、信じましたという方は、ぜひ私にもメールをください。

すでにクリスチャンであるあなた。矛盾に満ちた世界を見て、がっかりしておられなかったでしょうか。この世界はいつか壊れ、神さまが100%支配する完全なパラダイスがやってきます。ですから、不平不満に押しつぶされないようにしましょう。

しかし、そのパラダイスに入ろうとしない人たちもたくさんいます。特にこの日本は、99%以上の人が、イエスさまをまだ信じていません。あなたは、幸いにも、世界が滅んでも生き延びて、永遠の祝福に預かることができる特権を与えられました。でも、まだそれを手に入れていない人がたくさんいます。あなたに何ができますか?

あなたは、ここからどんなチャレンジを受けていますか? この箇所を読んで、生活や態度をどのように変えるよう示されていますか? 何を決心しましたか? 抽象化しないで、具体的に表現しましょう。


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