あなた自身をささげよう

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ルカによる福音書21章1〜4節

(2012.2.26)

該当の聖句を読んでみて、分からない単語や言い回し、複数の意味に取れる表現、疑問に思ったことなどはありませんか?

この聖句は、この書全体の中で、どういう位置を占めていますか? 前後を読んだり、参考書を調べたりして、記者の論理の流れをつかみましょう。また、この書の書かれた歴史的、地理的背景も調べましょう。

この箇所は、私たちにどんな教訓やチャレンジを与えていますか?

イントロ

今回の箇所は、献金について私たちに教えています。

1.何が書いてあるか

いつ(When)

特になし。

どこ(Where)

神殿です(20:1以降、イエスさまは宮、すなわち神殿で人々を教えておられました)。

誰(Who)

イエスさま。金持ちたち。貧しいやもめ。イエスさまの話を聞いていた人たち。
登場人物

何がどうした(What & How)

2レプタは、今の100円くらいです。イエスさまは、たくさんの金持ちが献金していたのに、たった2レプタしかささげなかった未亡人が、最もたくさんささげたと言いました。それは、皆はありあまる中からささげたのに、彼女は全財産をささげたからです。

また、この時お金を投げ入れていた献金箱は、神殿の運営のために使われるものではなく、貧しい人たちへの贈り物、いわゆる義援金をささげるためのものでした。ちなみに、神殿の運営費は神殿税という形で徴収されていました(マタイ17:24「宮の納入金」)。

なぜ(Why)

なぜイエスさまは、この貧しいやもめの献金を高く評価なさったのでしょうか?

なぜこのやもめは、すでに十分貧しいのに、全財産をささげてしまったのでしょうか?

2.どんな意味か

献金は額よりも心が大事

イエスさまが、「このやもめが、どの人よりもたくさんささげた」とおっしゃった理由は、「この人は、生活費の全部をささげたのだから」ということでした。

もし私が、悪徳牧師で、皆さんからお金をだまし取ろうというつもりでしたら、この記事を示して、「だから、あなた方も、全財産を献金しなさい。それをイエスさまは喜ばれます。自分のために残しておくなんて、大変な罪ですよ」と言うでしょう。

この記事に加えて、やはり全財産をささげるように言われた金持ちの青年の話(マタイ19:16-26)や、財産の一部を自分のために残しておいたアナニヤ&サッピラ夫妻が死んだ記事(使徒5:1-11)などを添えると、なお良いでしょう。すると、皆さんは神さまのさばきを恐れて、全財産をささげ、私は悠々自適の殿様生活……。

しかし、私はそのようなことは言いません。なぜなら、これらの箇所は、皆さんが全財産をささげなければならないということを語っているわけではないからです。

では、何を語っているかはこの先考えていくとして、ここではイエスさまがこだわっておられるのは、献金の額ではなく、その質だというところに注目しましょう。そして、質を決めるのは、ささげる人の心だということです。どういう思いでささげているかということです。

これは献金だけの話ではありません。さまざまな場面で、神さまは私たちの心をごらんになります。「人はうわべを見るが、主は心を見る」(第1サムエル16:7)

神への信頼

今回の記事に戻りましょう。この女性の心の内については、はっきりと書かれていませんから、推察するしかありませんが、第1に、神さまへの信頼がありました。

「これをささげても、大丈夫。必ず神さまが支えてくださる」という全幅の信頼がなければ、全財産をささげるなんてできないでしょう。

全財産をささげるかどうかは別として、私たちも神さまの支え、守り、そして愛を信じたいと思います。その信頼の表現方法の一つとして、献金があります。

人々への愛

第2は、人々への愛の思いです。

ここで言われている「献金」は、直訳すれば「贈り物」です。神殿の運営や祭司たちの給料のために使われるというより、貧しい人々のための贈り物としてささげられるものでした。

彼女自身、これまでもこのような贈り物によって支えられ、生き延びてきたことでしょう。しかし、今日の彼女はお金を持っています。だから、今度は自分が他の人を支えよう。彼女はそう思ったのに違いありません。
愛の思い
愛は、自分にないものを使うことではなく、自分にあるものを使うことです。他の人と同じことをしなくてもよいのです。あなたには何がありますか? それが経済的援助なら喜んでそうしましょう。そして、それ以外の方法で愛を表すことができるなら、それを喜んでしましょう。

神への感謝

第3は、神さまへの感謝です。

神殿税はイスラエル人の義務で、貧しくても金持ちでも、年ごとに半シェケル(=2デナリ=256レプタ。労働者2日分の給料に相当)と決まっていました。しかし、その義務は成人男性だけに課されたものなので、女性であるこの未亡人には関係ありません。しかも、彼女がここでささげた献金は、義務ではなくて、あくまでも任意にささげる義援金でした。もしも、「神さまにさばかれないために」ということ目的だったら、別にささげなくてもよいお金なのです。

それでも、あえて献金をしたというのは、神さまのあふれる愛に感動し、そうしないではいられない思いになったからではないでしょうか。

使徒ヨハネは、兄弟愛について語った後、こう言いました。「私たちは愛しています。神がまず私たちを愛してくださったからです」(第1ヨハネ4:19)。

私たちは、神のさばきとその恐ろしさに焦点を合わせてはいないでしょうか。そのような視点は、不安感、罪責感、義務感を生じ、やがて心がくたくたになってしまいます。私たちは、御子を十字架につけるほどの神さまのあふれる愛に焦点を合わせているでしょうか。

献金しないと神さまの愛を失うからという思いで嫌々ささげるのではなく、神さまの一方的な愛に感謝しながらささげましょう。

3.今の私にとってどんな意味があるか

あなた自身をささげよう

この未亡人にとっての献金は、単にお金をどれだけささげるかということではありませんでした。彼女は、お金をささげたのではなく、自分の心、さらに言うなら自分の人生すべてを神さまにささげたのです。これを「献身」と呼びます。献身とは、伝道者になる決心をすることだけではありません。実は、すべてのクリスチャンが、神さまに人生をささげるように求められているのです。

「そういうわけですから、兄弟たち。私は、神のあわれみのゆえに、あなたがたにお願いします。あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です」(ローマ12:1)。

あなたにゆだねられたものをどう使うか

あなたは様々なものを持っています。あなたの持っているものは、お金であれ、能力であれ、さまざまな興味関心であれ、何家に生まれたということであれ、過去の経験であれ、もともと私たちのものではなく、すべて神さまがくださった、神さまのものです。
何をゆだねられている?
そして、それを正しく管理し、正しく用いるように、私たちにゆだねられています。献金は、それを表現するものです。あなたにはどんなものがゆだねられていますか? そして、この1週間、あなたはゆだねられたものをどのように使ってきましたか?

どんな6日間を過ごして礼拝式に集まるか

イスラエルでは、礼拝の時に動物を犠牲としてささげていました。その動物は、どんなものでも良いというわけではありません。種類も決まっていましたが、傷もシミもあってはならないと定められていました。最高のものをささげなさいというわけです。神さまは礼拝式では最高のささげものをせよとおっしゃいます。そして、神さま真に求めておられるささげものとは、動物でもお金でもなく、あなた自身です。

あなたは、礼拝日以外の6日間をどのように過ごし、礼拝式に出席なさいますか? 失敗しながらも必死で信仰の戦いをした、そんな「あなた」をささげますか? それとも、礼拝式の時だけは敬虔そうな顔をして、そのほかの時間はあまり神とは関係ない生活を送っている、そんな「あなた」をささげますか? 神はどちらを喜ばれるでしょうか?
どんな6日間を?
……なんてことを言うと、ああ、自分は何と不従順な人間なんだろう。自分のことで精一杯で、必死で信仰の戦いなんかしていない。神さまと人とのために生きていますなんて、とても言えないような生活をしていると、心配になる人がたくさんいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、決して忘れないでください。そのような献身的な生き方ができない私たちだからこそ、イエスさまは十字架にかかってくださったのだということを。以前申し上げたことがありますが、クリスチャンとは、神さまがこのままの私(とても自分自身が最高のささげものだとは言えないような私)を赦し、愛し、圧倒的に祝福してくださるのだと信じる、図々しい人のことです。

あなたがイエスさまの十字架の愛を信じ、今日というこの日を図々しく生きているなら、あなたはそれだけで最高のささげものです。神さまの願いは、あなたがイエスさまを信じ、神の愛を受け入れ、喜んで生活することだからです。感謝に満ちた6日間にしましょう。

あなたは、ここからどんなチャレンジを受けていますか? この箇所を読んで、生活や態度をどのように変えるよう示されていますか? 何を決心しましたか? 抽象化しないで、具体的に表現しましょう。


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