「ヤハウェ」破れ目を繕う神

【神の呼び名シリーズ2】

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出エジプト記3章1〜22節

(2012.6.24)

該当の聖句を読んでみて、分からない単語や言い回し、複数の意味に取れる表現、疑問に思ったことなどはありませんか?

この聖句は、この書全体の中で、どういう位置を占めていますか? 前後を読んだり、参考書を調べたりして、記者の論理の流れをつかみましょう。また、この書の書かれた歴史的、地理的背景も調べましょう。

この箇所は、私たちにどんな教訓やチャレンジを与えていますか?

イントロ

今回は、新改訳聖書で太文字の「」と表記されている神さまのお名前について学びます。

1.神聖四字

読み方が分からない

新改訳聖書で太文字の「」と訳されている神さまのお名前は、ヘブライ語(ヘブル語)本文では「神聖四字」です。これを、神聖四字(テトラグラマトン)と呼びます。ヘブライ語は右から読み書きしますが、この4文字のうち、一番右のヨッドをラテンアルファベットのY、2回出てくるヘイをH、右から3番目のヴァーヴをWに置き換えると、「YHWH」となります。

ところで、古代ヘブライ語には母音を表す文字がありません(現代ヘブライ語では、母音記号が作られましたが、日常生活では使われないことも多いです)。もちろん、読む際には母音を補って読まなければなりませんが、これは前後の文脈から読み手が判断して補い、発音します。

では、神さまのお名前である神聖四字はどう発音するのでしょうか。実は、よく分かっていません。

出エジプト記20:7には、このように命ぜられています。「あなたは、あなたの神、【主】の御名を、みだりに唱えてはならない。【主】は、御名をみだりに唱える者を、罰せずにはおかない」

これは、自分の欲望やプライドのために行動しておきながら、神さまの名前を遣って正当化することを禁じたり、神さまへの敬虔な思いを持たないで神さまの名前を使うことを禁じた教えです。

しかし、バビロン捕囚から帰ってきた頃(BC6世紀頃)から、ユダヤ人たちは律法の教えを重視するあまり、神聖四字を発音することそのものをはばかって、聖書朗読の時には「アドナイ」(私の主)とか「エロヒム」(神)とか読み替えるようになりました。そこで、いつの間にか神聖四字の発音の仕方が分からなくなってしまったのです。

人工的な読み方

それでは不便だということで、16世紀の神学者たちによって、アドナイの母音である「-e -o -a」をくっつけ、3番目のヴァーヴはVにも置き換えられますから、YeHoVaH、すなわちエホバという御名を人工的に作り上げたのです。日本語訳の聖書でも、文語訳という古い訳では、神さまのお名前をエホバと訳しています。

今では、考古学的、言語学的な研究から、YaHWeH(ヤハウェ、ヤーウェ)が元々の発音に近いのではないかと考えられています。ハレルヤ(主をほめたたえよ)のヤや、人名であるエリヤやゼカリヤのヤは、ヤハウェから来ています。

ただ、現在のところ、多くの日本語訳聖書では、神聖四字を「主」と訳しています。これは、厳密には読み方が確定していないからです。

2.わたしはある

I am who I am.

神さまは、羊飼いをしていたモーセのところに現われ、彼をエジプトで苦しんでいたイスラエルを解放するリーダーに任命なさいました。そのとき、ご自身の御名を「わたしは、『わたしはある』という者である」とおっしゃいました(14節)。

ヘブライ語では「エヘイェ・アセル・エヘイェ」です。エヘイェは、英語で表現すると「I am」(アセルは関係代名詞)です。これを私たち人間の側から表現して「He is」にすると、ヘブライ語では「イーイェ」(YiHYeH)となって、神聖四字に似てきます。

また、ヘブライ語の「存在」という言葉は「ヒュ」(HYH)ですが、これを使役形にして「存在させる者」という形にすると「ヤハイェ」(YaHYeH)となって、神聖四字に似てきます。

というわけで、ヤハウェという神さまのお名前は、「わたしはある」とおっしゃったことと関係づけられてきました。

あらゆる存在の根源

神であるヤハウェは、世界のあらゆるものが存在し始める前から存在しておられた方です。すべてのものはこの方によって造られました。私たちが何かを創造するのは、すでにあるものを利用して、その形を造り変えるだけです。しかし、神さまは何もないところからあらゆるものを生み出されました。

ローマ4:17には、「死者を生かし、無いものを有るもののようにお呼びになる方」という表現があります。

そのようなお方が、ここでモーセに個人的に語りかけ、そしてイスラエルの解放を約束されます。イスラエルの民は、エジプトで奴隷として苦しめられていました。人間的には希望などかけらもなく、ほとんど瀕死の状態でした。

しかし、あらゆるものを無から作り出すことのできる方、無いものを有るもののようにお呼びになるヤハウェは、イスラエル民族の命を保証します。たとえエジプトの王が邪魔しようとも、奇跡さえも引き起こして、必ず脱出させると。

アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神

そして、神さまはモーセに、「イスラエル人に言え。あなたがたの父祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、【主】が、私をあなたがたのところに遣わされた、と言え。これが永遠にわたしの名、これが代々にわたってわたしの呼び名である」(15節)とおっしゃいました。

アブラハムとは、神さまと特別な契約(アブラハム契約)を結んだ人です。イサクは、ずっと子宝に恵まれなかったアブラハムとサラの夫婦に神さまが与えてくださった子どもで、ヤコブはイサクの子です。ヤコブには、後にイスラエルという新しい名前が与えられ、彼の12人の息子たちから、イスラエルの十二部族が誕生しました。

神さまとアブラハムが結んだ契約は、イサクもヤコブも、その子孫であるイスラエルも、代々継承しています。「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、ヤハウェ」という呼び名は、ヤハウェが契約の神であることを表しています。

契約の神であるヤハウェは、アブラハム契約の中で別の約束もお与えになりました。「あなたはこの事をよく知っていなさい。あなたの子孫は、自分たちのものでない国で寄留者となり、彼らは奴隷とされ、四百年の間、苦しめられよう。しかし、彼らの仕えるその国民を、わたしがさばき、その後、彼らは多くの財産を持って、そこから出て来るようになる」(創世記15:13-14)。

この約束通り、イスラエルの民はエジプトで奴隷状態になり、その後モーセに率いられてエジプトを脱出することになります。

今回の、神さまがモーセに語られた3:20-22の言葉は、アブラハムに対するこの約束を前提にしています。契約の神であるヤハウェは、約束なさったことを決して破らない、誠実なお方です。しかも、無いものを有るもののようにお呼びになるヤハウェは、それを実現する力をお持ちです。

「わたしは、『わたしはある』という者である」と自己紹介なさった神さまは、モーセとイスラエルに対して、神さまの誠実さと力を信じるように迫られました。

3.私はヤハウェを信じる

神は破れを繕う

そして今、アブラハム・イサク・ヤコブの神であり、モーセとイスラエルの神であるヤハウェは、私たちにも語っておられます。たとえ瀕死の状態であったとしても、死んだような状態であったとしても、それでも神さまに希望があるということを信じて欲しいと。神さまは、破壊され、死んだようになったものを繕い、命を与えてよみがえらせてくださいます。

2千年前、イエスさまはこの地上で様々な破れを繕ってくださいました。目が見えなかった人が見えるようになり、聞こえなかった人の耳が開かれ、歩けなかった人が躍り上がりました。悪霊に取り憑かれた人が解放され、心に傷を負って後ろ向きにしか生きられなかった人も解放されました。罪にとらわれていた人が、神さまとの関係を回復して、神さまに従う生き方ができるようになさいました。そして、憎しみや争いのあった人々を和解させ、愛の共同体を生み出されました。

そして今日、イエスさまは聖霊さまを通してこの地上で働きを続けておられます。かつてはイエスさまお一人でした。しかし、今は、聖霊さまに満たされ、突き動かされたイエスさまの弟子たちを通して、全世界規模で働いておられます。

あなたの回りには、どんな破れ目がありますか? 体の病気やけがでしょうか。心の傷でしょうか。経済的な問題でしょうか。人間関係の問題でしょうか。神さまとの関係がしっくりいっていないという問題でしょうか。ヤハウェなる神さまは、それらの問題をいやし、その破れ目を繕い、再生させてくださいます。

祈りの祭典に参加した話

先週の月・火と、福島県西郷村にあるゴルフ場のホテルで行なわれた「祈りの祭典 in 東北」に参加してきました。日本リバイバル同盟(NBA)の皆さんが中心となり、被災地の教会の牧師夫妻を無料で招待してくださったのです。約100名の被災地の教会関係者、そしてNBAの先生方や裏方の神学生たち、インドネシアや台湾からのゲストなど、総勢200人以上の集会になりました。

津波で教会堂も牧師館も全部流されてしまった教会の証しを聞きました。この1年3ヶ月の間に、その教会の働きを通して、20人以上の方がイエスさまを信じるようになり、そのうち15名がこの教会の礼拝に出席するようになったそうです。震災前の礼拝出席が15名ですから、1年で100%の成長率です。そしてそれは、その教会だけの話ではなく、あちこちで続々と人がイエスさまを信じるようになっています。

インドネシアも、2004年12月26日にスマトラ沖で地震が発生し、その後も大きな余震が続きました。その地震と津波により、インドネシアと近隣諸国併せて500万人が被災し、22万人を超える人々が命を奪われました。インドネシアの教会は恐れおののき、なぜこのようなことが起こるのかと神さまに叫びました。

しかし、そのようなひどい痛みの中で、神さまはインドネシアに新たなリバイバル(信仰復興。ここでは、爆発的に人が救われ、教会が成長するようになること)がもたらされました。あちこちで、奇跡を伴う集会が持たれるようになりました。インドネシアはイスラム教が76.5%を占める国ですが、次々とクリスチャンになる人々が生まれています。このリバイバルは6年前から始まり、今も続いています。

祈りの祭典では、インドネシアで30万人教会を牧会しておられるニコ・ニジョトラハルジョ牧師がメッセージをくださいましたが、先生は、神さまが示してくださったこと、そして、今世界中の預言者たちに示しておられることを教えてくださいました。それは、今年2012年が、世が終わる前の大収穫の時代の始まりの年になるということです。そして、そのしるしの一つが「地が揺り動かされること」だということです。

私は、震災後、復旧・復興ということばかりを意識してきました。もちろん神さまは、復旧・復興に力を注いでくださいます。しかし、それだけではありません。このつらい震災を通して、神さまの栄光が、不思議で力強い力が、そして圧倒的な愛が、この日本に、特に被災地に降り注ぎ、イエスさまを信じる人々が続々と起こされるようになることを期待しなければならない。そのことを教えられました。

地震・津波・放射線被曝・風評被害・差別・経済の地盤沈下と、何重もの苦しみを負わされた私たち福島県人は、それだけ格別に神さまの栄光を体験できると信じます。

私たちの信じる神さまは、あらゆる存在の根源、無いものを有るもののようにお呼びになるヤハウェです。あなたの周りにある破れ目を、神さまは奇跡的な力強さを持っていやしてくださると信じましょう。

私もイエスの弟子である

そして、それらの力強い働きは、今日イエスさまの弟子を通して行なわれます。私はイエスさまの弟子です。あなたもイエスさまの弟子です。

ニコ先生は、聖霊さまが先生に与えておられる伝道といやしの力が、参加者一人一人に、そして参加者の教会に集う一人一人に、分け与えられるようにと祈ってくださいました。

聖霊さまが、この私を通して、あなたを通して、地が揺り動かされてひどい痛みを負わされたこの日本に、東北に、福島に、私やあなたの回りに、考えられないような力と愛のわざを見せてくださいますように。そして、この私を通して、まだイエスさまを信じていない人々が続々と救われるようにしてくださいますように。

モーセは、自分ごとき小さな人間が、そんな偉大な神さまの働きなんかできない、無理だと考え、何とか神さまの召命を断ろうとしました。しかし、神さまは、「いや、わたし、ヤハウェがあなたを遣わすのだ。そして、あなたと共にいて働くのだ。あなたはただ信じて従いなさい」と励まされました。

あなたも自分なんかには無理だと思われますか? いいえ。ヤハウェが共にいてくださるなら大丈夫です。あなたも聖霊に満たされて生きるなら、これから考えられないような栄光を見ることになります。まずは、信じましょう。

まとめ

ヤハウェは、無いものを有るもののようにお呼びになるかたです。そして、あなたを通して、偉大ないやしのわざをなさり、多くの人々をイエスさまの元へと導きます。

あなたは、ここからどんなチャレンジを受けていますか? この箇所を読んで、生活や態度をどのように変えるよう示されていますか? 何を決心しましたか? 抽象化しないで、具体的に表現しましょう。


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