永遠の王座

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第1歴代誌17章1〜15節

(2015.12.13)

参考資料

1節の「契約の箱」は、出エジプトの時代に、神さまの命令によって作られた箱です。その中には、十戒を刻んだ石の板、大祭司アロンの杖、天から降ったマナの入れられた壺が収められています。契約の箱は、神の幕屋の至聖所に安置されました。そして、神さまは契約の箱の上に臨在なさいました。

4節で、ダビデが神殿を建てるのを許可されなかった理由は、22:8に書かれています。それは、彼が戦争で多くの血を流したからです。

11節の「先祖たちのもとに行く」とは、シオールと呼ばれる死者のための場所に行く、すなわち死ぬということです。

聖書からのメッセージ

イントロ

イエスさまは、人々からよく「ダビデの子」と呼ばれました。ダビデの家系に生まれる子孫という意味です。今回の箇所は、ダビデの家系から救い主が誕生することを預言しています。

1.ダビデ契約

神殿を建てたいという願い

この当時、神の契約の箱は、エルサレムの西方11キロほどの所にあった、キルヤテ・エアリムという町に置かれていました。サウル王の時代には、放ったらかしにされてきた神の契約の箱を、ダビデ王はエルサレムに迎え入れました。

しかし、契約の箱が置かれたのはテントの中です。そこでダビデは、神さまのために神殿を作りたいと思いました。預言者ナタンに相談したところ、彼も賛成してくれました。ところが、神さまはナタンを通じて、ダビデが神殿を建ててはならないと命じます。

そして、ダビデが神さまのために家を建てる代わりに、神さまが彼のために家を建てるとおっしゃいました(10節)。

永遠の家と王国と王座

神さまがダビデのために建てる家とは、住居のことではなく、ダビデの家系、ダビデ王家のことです。

そして、神さまは、ダビデが死んだ後、彼の息子の一人が跡を継ぐと約束なさいました。「あなたの日数が満ち、あなたがあなたの先祖たちのもとに行くようになるなら、わたしは、あなたの息子の中から、あなたの世継ぎの子を、あなたのあとに起こし、彼の王国を確立させる」(11節)

これは、具体的にはソロモンのことを指しています。そして、戦争で血を流し続けたダビデの代わりに、平和の王であるソロモンが神さまの神殿を建設します。「彼はわたしのために一つの家を建て」(12節前半)

そして、さらに約束なさいました。「わたしはその王座をとこしえまでも堅く立てる」(12節後半)。さあ、ここが今回の箇所の最重要ポイントです。永遠に堅く立てると約束されているのは何でしょうか? ソロモン、ではなく、「王座」です。

先代のサウル王の王家は、1代で終わりました。しかし、ダビデ王家は永遠に存続します。たとえ後継者が不信仰に陥り、罪を犯したとしても、ダビデ王家とその王座が断絶することはありません。「わたしはわたしの恵みをあなたの先にいた者から取り去ったが、わたしの恵みをそのように、彼から取り去ることはない」(13節)

ダビデ王の家系は永遠に続きます。そして、その王座も永遠に続きます。ゆえにその王国も永遠に続きます。すなわち、イスラエルの正統な王は、ダビデ王の家系に属しているということです。この約束は、今も有効であり、世の終わりまでも有効です。

歴代誌が書かれた時代

ダビデの時代から四百数十年後、イスラエルの国はバビロニア帝国に滅ぼされ、多くのイスラエル人がバビロンの都に連行されました(バビロン捕囚)。しかし、バビロン捕囚が始まってから70年後、預言者エレミヤが預言したとおり、ペルシャ帝国によってバビロンが滅ぼされ、イスラエルの民は自由の身となりました。ペルシャ王クロスは、「もし故郷に帰りたければ帰ってよい」とイスラエルの民に語ります。その結果、たくさんのイスラエル人が、故郷に帰っていきました。

歴代誌は、イスラエルの民がバビロン捕囚から帰還した後に書かれました(帰還民のリーダーの一人、学者エズラが著者だという説もあります)。歴代誌には、ずっと以前に書かれたサムエル記や列王記とは重なる記事がたくさんあります。それなのに、わざわざ歴代誌が書かれたのは、一つの目的があってのことです。

バビロンからイスラエルの地に戻ってきたものの、そこは廃墟となっていました。産業もゼロから興さなければなりません。敗戦直後の日本を想像してみてください。彼らの生活は、大変な困難の内に始まったのです。

歴代誌の著者は、イスラエルの歴史をひもとくことで、自分たちイスラエルがどのような神さまの計画の下に選ばれた民なのか、そして、神さまがいかにその後計画を熱心に、そして確実に実現してこられたのかということを示そうとしています。それによって、困難な生活を強いられている帰還民を励ますためです。

イスラエルの不信仰の結果、バビロンによって国が滅ぼされるというとんでもない事態が起こりました。それでは、ダビデに約束された永遠の家、永遠の王国、永遠の王座の約束は、無効になってしまったのでしょうか。そうではありませんでした。ダビデ契約は決して取り消しになっていません。その証拠に、イスラエルは再生しました。

紀元70年には、ローマ帝国がイスラエルを滅ぼしました。しかし、それでも神さまの約束は無効になりませんでした。今、約束の地にはイスラエル共和国が存在しています。

2.王である救い主の誕生

クリスマスとダビデ契約

さて、それではダビデ契約とクリスマス(救い主の誕生記念日)は、どんな関係があるのでしょうか。

天使ガブリエルが、後にイエスさまを生む乙女マリヤに告げた言葉を見てみましょう。

「すると御使いが言った。「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また、神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません」(ルカ1:30-33)

ダビデに約束された永遠の王国、永遠の王座は、ダビデの子孫としてお生まれになるイエスさまによって実現する。ガブリエルはそう宣言したのです。

実際の実現は千年王国にて

救い主イエスさまが最初に地上にいらっしゃったとき、残念ながらイスラエルの国は、イエスさまのことを王として歓迎しませんでした。そして、十字架につけて殺してしまいました。しかし、それによって、かえって人類の罪が赦されることになったというのは、先週学んだとおりです。

では、ダビデの王座に就き、永遠の王国を治めるという約束はどうなったのでしょうか。それは、世の終わりの時に実現します。イエスさまがもう一度地上に帰って来られると聖書は約束しています。その時、イエスさまは今度こそ王として世界に君臨なさいます。そして、エルサレムに王座を据え、イスラエルと全世界の民を愛と正義によって治めます。

この王国は千年間続くので(黙示録20章)、千年王国と呼ばれています。もちろん、祝福は千年では終わりません。その後、今のこの宇宙が完全に消え去り、新しい天地が創造され、祝福は永遠に続きます。

王国の市民として

今のこの世は矛盾だらけです。戦争、災害、病気などがあります。そして、人間同士がだまし合い、傷つけ合い、利用し合っています。しかし、そのような矛盾の全くない世界が待っています。ダビデの子孫として来られるイエスさまが王として君臨なさる世界です。

そして、イエス・キリストの十字架は、イスラエル人だけでなく、私たち外国人(聖書は、異邦人と呼びます)にも千年王国の門を開きました。イエスさまを信じたあなたは、必ず千年王国に迎え入れられ、さらに永遠の祝福を相続します。どんなに現在が矛盾に満ちていても、必ず神さまは帳尻を合わせてくださいます。

ですから、神の子を妊娠したマリヤは、親類のエリサベツ(バプテスマのヨハネの母)の元を訪問した際、こう歌いました。

「主は、御腕をもって力強いわざをなし、心の思いの高ぶっている者を追い散らし、権力ある者を王位から引き降ろされます。低い者を高く引き上げ、飢えた者を良いもので満ち足らせ、富む者を何も持たせないで追い返されました」(ルカ1:51-53)。

歴代誌の記者は、大きな困難の中にある帰還民たちに、神さまの約束の確かさを訴え、励まそうとしました。そして、神さまと神さまの約束を信じることが、神の民の生活の基本だということを訴えました。

私たち異邦人クリスチャンは、まるで接ぎ木されるように神の民に加えられました(ローマ11:17)。ですから、私たちもまた、神さまと神さまの約束に目を留め、それを信じ続けましょう。財産ではなく、人脈でもなく、学歴や資格や地位でもなく、信仰こそ私たちの生活の第一の土台だと宣言しましょう。

まとめ

救い主は、人生の矛盾に、必ず帳尻を合わせてくださいます。ですから、希望を持って、神さまに忠実に生きていきましょう。

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