神の子らと人の娘たちの雑婚

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創世記6章1〜8節

(2016.2.7)

参考資料

今回の箇所には、聖書の神ヤハウェが、なぜ全地を覆い尽くす大洪水(ノアの洪水)を起こそうと決意なさったか、その理由が書かれています。

旧約聖書で「神の子ら」(ヘブル語でブネイ・エロヒム)というと、天使(聖なる天使だけでなく、堕落して悪霊になった天使も)のことを指します(ヨブ1:6、2:1、38:7)。

3節の「人の齢は、百二十年にしよう」というのは、人間の寿命の上限を120歳にするという意味ではありません。ノアの洪水の前、人類の寿命は900年以上あり、洪水後、次第に早死になっていきますが、寿命が120歳くらいになったのは、千年後のモーセの時代になってからです。この言葉の意味は、洪水までの猶予期間が120年ということです。

8節の「【主】の心にかなっていた」は、ノアが罪人ではないとか、ノアが正しい行ないをしたから救われたとかいう意味ではありません。ノアは「ヤハウェに恵みをいただいた」という意味です(口語訳はそういう意味に訳しています)。今も昔も、救いはヤハウェへの信仰によって与えられます。

聖書からのメッセージ

イントロ

神の子らと人の娘たちの雑婚の記事を通して、私たちの救いの確かさを確認しましょう。

1.神の子らと人の娘たちの雑婚

神の子ら

2節に「神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者を選んで、自分たちの妻とした」と書かれています。この「神の子ら」が何を指すのかについては、2つの解釈があります。
解釈その1
「神の子ら=創造主である神、ヤハウェを信じる人たち」という解釈です。ということは、「人の娘たち」とは、信仰のない人たちという意味ですね。

この説の問題は、信仰的な男と不信仰な女の結婚しか取り上げられておらず、不信仰な男と信仰的な女の結婚もあったはずなのに、そちらはは無視されているという点です。

それに、今回の話が、ノアの洪水の原因を述べている点にも注目しましょう。信仰者と不信仰者が結婚したから、地上のすべての生き物が全滅するような洪水を起こすというのは、あまりにも罪と刑罰のバランスが良くありません。
解釈その2
「神の子ら=天使たち」という解釈です。

参考資料にも書いた通り、他の箇所で「神の子ら」は天使を指します。また、天使が地上で人間の目に見える形で現れるときは、例外なく若い青年の姿をしていますから、神の子らが男で、結婚相手が女だというのは筋が通っています。

ただし、天使は人間と結婚出来るのかという点が問題です。イエスさまは、「復活の時には、人はめとることも、とつぐこともなく、天の御使いたちのようです」(マタイ22:30)とおっしゃっています。ただ、イエスさまは、天使は結婚できないとおっしゃったのではなく、しないとおっしゃっているに過ぎません。私は人を殺すことができますが、だからといって殺したりはしません。それと同じです。

しかも、イエスさまがおっしゃったのは天の御使い、すなわち聖なる天使たちの話です。天使の中には、ヤハウェに仕えている聖なる天使と、サタンに従って堕落した堕天使、すなわち悪霊たちがいます。ノアの洪水の原因になっているわけですから、ここでは悪霊たちを指します。彼らは人間の青年の姿を取り、人の娘たちと結婚しました。

ネフィリムの誕生

その結果生まれたのが、ネフィリムという存在です。よく、巨人のことだと思われていますが、ここでは体の大きさのことは述べられていません。「昔の勇士であり、名のある者たち」と言われていますから、普通の人間よりもずっと能力が高い存在だったのでしょう。

ネフィリムという名前はヘブル語の「ナーファル」、すなわち落ちる(堕落する)から来ています。ネフィリムは半分悪霊ですから、彼らが増えていくことによって、地上が一気に邪悪な方向に進んでいきました。「【主】は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに傾くのをご覧になった」(5節)

悪霊たちへのさばきと大洪水

では、今そのようなことが起こらないのはなぜでしょうか。それは、ヤハウェが厳しくそれを禁じておられるからです。新約聖書を2箇所開きましょう。

まずは、第2ペテロ2:4-5「神は、罪を犯した御使いたちを、容赦せず、地獄に引き渡し、さばきの時まで暗やみの穴の中に閉じ込めてしまわれました。また、昔の世界を赦さず、義を宣べ伝えたノアたち八人の者を保護し、不敬虔な世界に洪水を起こされました」

次にユダ6-7「また、主は、自分の領域を守らず、自分のおるべき所を捨てた御使いたちを、大いなる日のさばきのために、永遠の束縛をもって、暗やみの下に閉じ込められました。また、ソドム、ゴモラおよび周囲の町々も彼らと同じように、好色にふけり、不自然な肉欲を追い求めたので、永遠の火の刑罰を受けて、みせしめにされています」

この2箇所を総合すると、次のようなストーリーが見えてきます。
  1. ノアの洪水の前、堕落した天使(悪霊)の一部が、ソドムとゴモラのように好色にふけり、不自然な肉欲を追い求めて、人間の女性と結婚しました。
  2. ヤハウェは、彼らを捕らえて、地獄(ギリシャ語でタータラス)に、永遠に閉じ込めてしまいました。
  3. またヤハウェは、すべての不敬虔な世界をさばくため、大洪水を起こしました。ただし、ノアたち8名は保護されました。

2.ヤハウェの介入

サタンの戦略

どうして、悪霊たちは、人間の娘たちと結婚し、ネフィリムを生み出すようなことをしたのでしょうか。今回の事件に悪霊たちが関わっているということは、間違いなく筋書きを書いたのは彼らの首領であるサタン(悪魔)です。彼が今回の事件を計画したのは、ヤハウェの人類救済計画を邪魔するためでした。

アダムとエバが罪を犯したとき、刑罰としてののろいが宣告されました。その中には、サタンに対して語られた宣告もあります。「わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく」(創世記3:15)

すでに何度も触れていますが、これはやがて救い主(ヘブル語でメシヤ、ギリシャ語でキリスト)が地上に現れて、人類を罪ののろいから解放し、サタンを滅ぼすという、救い主に関する最初の預言です。ここでは、救い主は「女の子孫」と呼ばれています。すなわち、救い主は女から生まれる、人間の子どもとして生まれるということです。

救い主が現れたらサタンは身の破滅です。それを知っているサタンは、人間と悪霊を交わらせて、純血種の人間がいなくなるよう計画しました。そうすれば、もう人間の女から救い主が誕生することはなくなりますから。

ヤハウェの介入

もしも、ヤハウェが介入して止めなければ、サタンのネフィリム計画は危うく成功するところでした。ヤハウェは、この計画に関わった悪霊たちを捕らえてタータラスに厳しく幽閉すると共に、地上に大洪水を起こして、ネフィリムたちを含む全人類を滅ぼしてしまいました。ただし、ノアたち8人を箱船の中で保護します。それによって、「女の子孫」の約束、人類を救済するという約束が守られました。

ヤハウェの計画に沿って生きよう

この箇所から読み取れるのは、
  • 人類を必ず救いに導こうとするヤハウェの強い願いと、その計画を、何とか邪魔しようとする、サタンの強い決意の対比です。
  • ヤハウェの人類救済計画の中心は、救い主です。ですから、サタンによる妨害の中心も、救い主に関する聖書の預言が実現するのを邪魔することです。
  • しかし、ヤハウェはこれまで、サタンの妨害をことごとく退け、着々と救いの計画を実現し続けておられます。だから、これからもヤハウェが約束された救いの計画は、必ず実現します。
私たちは、自分の言動が、ヤハウェの救いの計画の推進に荷担するものなのか、それとも、救いの計画を邪魔するサタンの策略に荷担するものなのか、考えなければなりません。
たとえば
サタンは「行ないによる救い」を広めようとします。もし、私たちが正しい行ないによって救われるのなら、私たちの罪のために十字架にかかり、復活したイエスさまを信じる必要性はなくなります。救いは恵みでなく、自力になってしまいます。ですから私たちは、救いはヤハウェからの一方的な恵み、プレゼントなのだということを強調し続けなければなりません。
たとえば
サタンは「キリストを信じる以外に救いの道はない」というような教えは、偏狭であるというイメージを広めようとします。人それぞれに信じる道があっていいじゃないかというわけです。しかし、私たちは、キリスト以外に救いはないということを信じ、イエス・キリストを宣べ伝え続けなければなりません。
たとえば
サタンは反ユダヤ主義を蔓延させています。サタンの妨害もむなしく、一度救い主は地上に登場なさいました。しかし、その時はサタンを滅ぼすことはありませんでした。救い主イエスさまがサタンを滅ぼすのは、2度目に地上に来られる時、いわゆる再臨の時です。

そして、再臨の条件は、イスラエルが国家的に悔い改めて、イエス・キリストを信じることです(ホセア5:15-6:3など)。そこでサタンは、地上からユダヤ人を消し去って、悔い改めることができないようにしたがっているのです。

ですから、積極的にせよ、消極的にせよ、反ユダヤ主義に基づく言動は、サタンの計画に荷担することです。私たちは、ユダヤ人を愛し、イスラエルの救いのために祈り続けなければなりません。
たとえば
サタンは、私たちの信仰と日常の生活を分離させようとします。教会の中では信仰深く愛を語りながら、家庭や職場では他の人にとげとげしい態度を示しても、何の矛盾も感じないように仕向けます。それによって、クリスチャンの語る伝道の言葉を、世の人々が信用しないように仕向けているのです。

ガンジーは、聖書の教えに強く影響を受けましたが、クリスチャンにはなりませんでした。彼は、自分は聖書を愛しているし、キリストも尊敬しているけれど、周りのクリスチャンたちが聖書の教えとかけ離れた生き方をしていて、信用できないから、クリスチャンにはなりたくないと言いました。残念なことです。

私たちは、聖書の教えを、教会の外でも実践出来るよう努めなければなりません。もちろん、それは私たちの努力だけでは不可能です。聖霊さまが助けてくださるよう、日々祈っていきましょう。
たとえば
サタンは、いつも私たちの救いがまだ達成されていないかのように、まるであなたの救いが不十分であるかのように装います。そして、落ち込ませたり、不安にさせたりします。しかし、ヤハウェの救いは確実です。たとえサタンが邪魔しようとしても、必ずその手を払いのけ、あなたの救いを完成させてくださいます。

ですから、まだ救われていないかのような顔で生きるのはやめましょう。もしあなたが救われているなら、あなたはどんな顔をして生きていきますか? どんな言葉を口癖にしますか?

まとめ

ヤハウェの救いはイエス・キリストを通して実現します。そして、必ずそれは実現します。

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