かえってひどくなっちゃった

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出エジプト記5章1節〜6章1節

(2016.9.4)

参考資料

3節の「ヘブル人」とは、イスラエル人(ユダヤ人)のこと。「3日の道のりを旅させて祭りを行なわせて欲しい」というのは、神さまの3:18の命令に基づきます。

11節の「わら」は、レンガを作る際、耐久性を上げるために粘土の中に混ぜ込まれました。

聖書からのメッセージ

イントロ

神さまに忠実に従おうとしているのに、どうしても物事がうまくいかないときがあります。そんな私たちへの励ましです。

1.逆効果

怒りを招く結果

モーセは、燃える柴の中から天地の造り主ヤハウェに声をかけられ、「パロに会ってイスラエルを解放するよう言え」と命ぜられました。最初のうち、モーセは、自分には自信がないからと断っていましたが、最後には従うことを決意します。

ところが、実際にパロに会って話してみると、彼は大変憤り、かえってイスラエル人に課していたレンガ造りの役務を重くしてしまいました。それまではエジプト人の方で用意していたわらをイスラエル人自身に集めさせ、しかもレンガ造りのノルマはそれまで通りとしたのです。

当然、イスラエルの人たちはモーセ(と兄のアロン)に怒りをぶつけました。モーセたちが神さまから遣わされたという話を聞いて、それを信じ(4:31)、これでいよいよ苦しい奴隷状態から解放されると喜んでいたのに、かえって前よりも労役が苦しくなってしまったのですから。

そこで、モーセも怒ります。自分にこんなことをさせた神さまに対して、です。
  • だから、最初にいやだと言ったじゃないか。
  • 自分は口べただから、パロを説得する自信なんかないと言ったじゃないか。
  • イスラエル人たちが自分に従ってくれるはずがないと言ったじゃないか。
  • 自分があなたの命令に従ったばっかりに、イスラエルを解放するどころか、前よりも状況を悪くさせただけじゃないか。
というわけです。そして、文句の祈りを捧げました。「それでモーセは【主】のもとに戻り、そして申し上げた。『主よ。なぜあなたはこの民に害をお与えになるのですか。何のために、私を遣わされたのですか。私がパロのところに行って、あなたの御名によって語ってからこのかた、彼はこの民に害を与えています。それなのにあなたは、あなたの民を少しも救い出そうとはなさいません。』」(5:22-23)

皆さんは、イエスさまの命令に従うと、きっとつらい目に遭うだろうなと思って躊躇して、イエスさまとしばらくバトルを繰り広げた結果、最終的に従うことを決めたら、案の定つらい目に遭ってしまって、「だから言ったじゃないですか!」と文句を言った経験がありますか?

ヤハウェの答え

モーセの抗議の祈りを聞かれた神さまは、モーセに「全宇宙の支配者に対して、その態度は何だ、失礼な!」と怒りを燃やし、天から火を下してモーセを焼き尽くしてしまい……ませんでした。

それどころか、神さまはモーセにはっきりとお答えになりました。「わたしがパロにしようとしていることは、今にあなたにわかる。すなわち強い手で、彼は彼らを出て行かせる。強い手で、彼はその国から彼らを追い出してしまう」(6:1)

この宣言は、3つのメッセージを持っています。
  • 1つ目は、なぜ状況が逆の方向に進んでいるか、そしてこれからどんなふうに状況が好転していくのか、今のモーセには分からないけれど、神さまには分かっていて、やがてモーセも理解できるようになるということ。
  • 2つ目は、今は頑としてイスラエルを解放しようとしないパロも、やがて逆に、強制的にイスラエルをエジプトから追い出すようになるということ。
  • 3つ目は、イスラエルを解放するのは、モーセの説得によるのではなく、神さまがなさることだということです。

その後の展開

その後起こることを簡単に予習しておきましょう。この後、何度もパロとモーセは対決します。かたくななパロに対して、神さまはモーセを通して様々な災害をエジプトにもたらします。たとえば、ナイル川の水が臭くなって飲めなくなったり、カエルやイナゴなどが大量発生したり、エジプト人とその家畜だけが疫病にかかったり、雹と炎が降ってきたりします。

災害に困り果てたパロは、渋々イスラエルの解放を約束するのですが、モーセが祈って災害がやむと、また心を変えて「行かせない」と言いました。こんなことが続いて、10番目に最もひどい災害がもたらされました。エジプト中の初子が人も家畜も死んでしまうというさばきです。4:23の警告通り、パロの長男も死んでしまいました。

さすがのパロもついに心が折れてしまいます。そして、これ以上イスラエルの神に逆らったら、みんな殺されてしまうと恐れたエジプト国民に騒がれて、パロは強制的にイスラエルの民をエジプトから追い出してしまいます。

こうして、契約の神ヤハウェの約束、モーセへの約束だけでなく、先祖アブラハムになさった約束(創世記15:13-14)が果たされることになります。これが、この後起こることです。

2.私たちへの励まし

神さまへの不満

私たちは、救い主イエスさまによって、あらゆる罪を赦していただきました。天の父なる神さまは、この私たちのことを、価値ある大切な存在と呼び、わたしの愛する子どもだと言ってくださっています。

しかも、私たちが救われたのは、イエスさまがご自分の命を捨てて身代わりとなってくださったためです。こんなに大きな犠牲を払われるほど、私たちはイエスさまに大切にされ、愛されていることを知った私たちは、イエスさまに従っていきたい、イエスさまが喜ばれるように生き方がしたいと願います。そうして、イエスさまのみこころを熱心に学び、それにできるだけ忠実に従おうとします。

今よりもっと苦しむようになるために、教会に来ましたとか、聖書を読みたいと思いましたなどという人は、ほとんどいないと思います。しかし、です。そうやってイエスさまに忠実に従おうとしているのに、ちっとも報われている気がしないなぁとか、つらい状況がいつまでたっても全く良くならないなぁとか、それどころか、今回のイスラエルのように、かえってますます状況が悪くなっていくなぁとか思うことがあります。

そんなとき、「何だよ、イエスさま」と、ふと不満の気持ちが芽生えるかもしれませんね。

不満は抱えずイエスさまに

それを自分の心の中だけで抱え込んでいるのは、よくありません。モーセは、正直に、ストレートに、神さまに不満や疑問をぶつけました。私たちも、疑問を感じたら、不満を感じたら、それを直接神さまに祈りましょう。

こんな失礼なことを考えているのに、それを神さまに直接伝えていいのですか? 神さまは全宇宙の支配者ですから、もちろん失礼がないに越したことはありません。しかし、もしも神さまに対して現実に不満を抱えているのだとしたら、黙っていたとしても神さまにはお見通しです。だったら、素直に認めて、直接祈ってはいかがでしょうか?

モーセだけではありません。聖書の中には、神さまを信じて従っているのに、状況が思うように行かず、それで疑問や怒りを感じ、それを直接神さまにぶつけてくる人がたくさん登場します。アブラハムも、ダビデも、預言者たちも、しばしば「どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないんですか」「どうしてこの状態をいつまでも放っておかれるのですか」「いつまで敵をのさばらせておくつもりですか」などと祈っています。その意味では、詩篇は不満と文句のオンパレードですね。

しかし、聖書をじっくり読んでみると、そういう人たちに対して、神さまはとても寛容に接し、そして真剣に向き合ってくださっていることが分かります。

神さまに対して、不満や疑問を感じたときは、正直に祈りましょう。ただし、モーセのように、隠れたところで。まだ信仰が成長途上にいる人がつまづくといけないので。あるいは、毎週、中通りコミュニティ・チャーチの礼拝の中で行なっているように、安心できるグループでその話をして、他の人に祈ってもらうのもいいでしょう。

イエスさまの介入を待つ

とにかく、不平不満は抱え込まず、イエスさまの元に持ち込むことが大切です。というのは、助けの手はイエスさまがさしのべてくださるからです。

私たちは、有限な存在です。一方、神さまは無限のお方であり、時間にさえ縛られていません。神さまにとっては、未来に起こる出来事も、私たちが現在を見ているようにご覧になっています。ですから、これから起こる出来事、私たちにはまだどうなるか予想さえできないようなことも、神さまは正確にご存じです。

モーセは、どうしてイスラエルがいつまでも解放されないのか分かりませんでした。ましてや、自分が神さまの命令通りにしたことで、モーセのことを知らなかったパロ(かつてモーセを殺そうとしたパロとは別人です)ににらまれることになったばかりか、同国人からもひどくなじられることになりました。しかし、最後には、神さまの介入を信じて、パロと対決し続けました。その結果、考えられないような奇跡、すなわちパロの方から「頼むから出て行ってくれ」と懇願するという奇跡が実現しました。

イエスさまは、あなたのためにも立ち上がってくださいます。

まとめ

祈っても祈っても、それでも状況が変わらない、それどころかますます悪くなっていったとしても、私たちはイエスさまが立ち上がってくださることを期待して、祈り続けましょう。

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