励まし上手

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ローマ人への手紙15章1節〜7節

(2016.12.4)

参考資料

4節の「昔書かれたもの」とは、聖書のこと。

聖書からのメッセージ

イントロ

前回、いつも堂々と自信を持って、しかも他の人と仲良く暮らしていくための処方箋を学びましたが、その3つ目に、「他の人の成長に寄与する」ということを申し上げました。今回の1-2節にもそのことが書かれています。そして、どのように他の人の成長に寄与するかという点について、話が展開していきます。

そんなわけで、今回のメッセージのタイトルは「励まし上手」とつけましたが、励まし上手になるためのキーワードは「忍耐」です。他の人の成長に寄与するということ、励ますということについて、「忍耐」がどのように関係するのでしょうか。

1.忍耐とは何か

単に我慢することではない

今回の箇所で、「自分を喜ばせるべきではありません」(1節)と書かれています。クリスチャンは自分のしたいことはいつも我慢して、たとえ他の人が自分勝手にあれこれ要求してきても、それに応じ続けなければならないということでしょうか。なんだかクリスチャン生活って窮屈で、理不尽ですね。

しかし、もちろんこの箇所はそのようなことを教えているわけではありません。

4節をご覧ください。「昔書かれたものは、すべて私たちを教えるために書かれたのです。それは、聖書の与える忍耐と励ましによって、希望を持たせるためなのです」。忍耐という言葉が、「励まし」とか「希望」とかいう言葉と共に語られている所に注目しましょう。

聖書が教える忍耐は、「現在のつらい状況に目を向けて、ただひたすらそれが過ぎ去るのを待つ」というニュアンスではなく、素晴らしい未来に目を向けて、その実現を期待し、希望を持って待つというニュアンスです。

聖書が教える忍耐は、単に我慢するということではありません。私なりに定義すれば、「神さまの約束を思い描き、その実現を期待し続け、約束されたものを得るために必要なことをし続ける力」です。

忍耐についての聖書の教え

たとえば、ヤコブ5:7には、忍耐についてこのような言葉が書かれています。「こういうわけですから、兄弟たち。主が来られる時まで耐え忍びなさい。見なさい。農夫は、大地の貴重な実りを、秋の雨や春の雨が降るまで、耐え忍んで待っています」(ヤコブ5:7)

イスラエルでは、11月頃に秋の雨が降ると、種まきができるようになります。そして、2〜3月に春の雨が降った後、収穫を迎えます(大麦が4月、小麦が5〜6月)。農夫たちは、収穫してから種をまくまで半年間待ち続け、種をまいてから収穫するまでまた半年間待ち続けます。

また、農夫たちは、その間何もしないでいるわけではありません。収穫をもたらすために必要なことを、コツコツと続けています。それは必ずしも簡単なことではありません。ヤコブたちの時代にはトラクターなどの機械はありません。それでも、硬い土地を耕したり、種をまいたり、水や肥料をやったり、雑草を取ったりするつらい農作業を続けます。

なぜ? それは、豊かな収穫を信じているからです。

励ましと忍耐

パウロは、ただ単に自分が忍耐するだけでなく、忍耐の力を他の人にも伝えていこうとこの箇所で語っています。それが「励まし」です。

励ましとは、単に「がんばれ!」と叱咤することでも、「そのうち何とかなる」と希望的観測を伝えることでもありません。私たちクリスチャンの励ましの背後には、忍耐があります。

もう一度聖書的忍耐の定義を確認してみましょう。忍耐は、神さまの約束が前提です。神さまが、私たちを赦し、救い、守り、支え、助け、必ず幸せにすると約束しておられるからこそ、希望を持つことができるし、その実現を待ち続け、正しいこと、成すべきことをし続けていくことができます。

忍耐と励ましは、根っこが同じです。神さまのくださった約束を見つめ、その実現を期待し、希望を抱きます。その希望を自分自身に向けるのが忍耐。そして、それを他の人に向けるのが励ましです。

イエスさまはまさに忍耐の人でした。十字架にかかり、全人類の罪の罰を一身に引き受けたときも、十字架の死の先にどんな未来が待っているかを思い描き、希望を抱かれました。イエスさまが思い描いた未来は、あなたの救いです。あなたの罪が赦されて、神さまの愛を無限に受けることができる身分となり、神さまと愛の交わりを回復し、あなたが喜びと感動と平安に満ちた人生を送るようになる未来です。

だからこそ、イエスさまは十字架の苦しみに耐えることができました。そして、私たちを励ますことがおできになります。

そして、私たちもまた、イエスさまのように、聖書的な忍耐の力を養い、他の人を励ますことができる存在になっていきましょう。では、どのようにして、私たちは他の人を励ますことができるでしょうか。

2.励まし上手になろう

聖書の約束を示そう

励まし、そして忍耐の背後には、神さまの約束があります。神さまの約束は聖書の中に記されていますから、私たちは聖書に親しみ、神さまがどんな約束を与えてくださっているか、それを学び続ける必要がありますね。

そして、他の人を励ますときには、聖書の約束に基づいて励ましましょう。聖書の言葉を直接相手に語るかどうかは状況次第ですが、少なくとも励まそうとしている私たちはその約束を信じ、その約束に基づいて励ます必要があります。

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未来に焦点を当てよう

あなたの周りに、あなたの励ましを必要としている人がいますか? 悩み苦しみ、不安にさいなまれている人は、現在の苦しみに目をとめ、そこばかり考えてしまっています。ですから、神さまが約束しておられる大丈夫な未来に目を向けて差し上げましょう。

もちろん、どんなに「大丈夫だ」と励ましても、私たち自身が不安そうな顔をしていたり、あたふたした態度だったりすれば、その不安は相手にも伝染します。私たちが忍耐の力を養った分だけ、すなわち神さまの約束を信じて、「大丈夫だ」と確信できた分だけ、相手は「大丈夫かも知れない」と、未来に希望を持つことができます。

すでに始まっている祝福に目をとめよう

未来に焦点を当てようといっても、現在の苦しみをまるっきり無視しなさいということではありません。そんなことをしても、相手はあなたの励ましの言葉を受け取る余裕がありません。ですから、ひとまず相手の苦しい胸の内を親身に、丁寧に、十分に聴き取り、「それはつらかったね」「本当に良く頑張ってきたね」と共感し、労いましょう。

その上で、現在すでに与えられている神さまの祝福に気づいてもらうことから始めた方が効果的です。

悩んでいる方は、現在の状況にはつらいことしかない、否定的なものしかないと思っています。しかし、そう思える今の状況の中にも、神さまの祝福がすでにあること、すでに良いことが始まっています。そのことに気づいてもらいましょう。その方が、いきなり「あなたの未来は大丈夫だ」と励ますよりも、ずっと大丈夫だと思いやすくなるはずです。

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まとめ

神さまは素晴らしい未来を約束してくださっています。そして、すでに素晴らしいことを始めてくださっています。私たち自身がそれを信じて励まされ、希望を抱くと共に、他の人にもそれを伝え、励ましましょう。

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