その程度の質問なら

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(2007.12.30)

昔々、物理学の博士が、全国を講演して廻っていたときのことです。

講演続きで、博士はちょっと疲れていました。すると、一緒について回っていた運転手が言いました。「先生、私はいつも後ろで先生の話を聞いていました。そして、すっかり中身を憶えてしまいました。きっと皆さんは、先生の顔はよく知らないはずです。よろしければ、次の会場では、私が代わりにお話しいたしますが」。それはいいというわけで、なんとそうすることにしたのでした。

そして、次の講演会で、博士に扮した運転手は、博士がこれまで語ってきた通りに、難しい物理学の話をし、講演は大成功のうちに終わりました。

ところが、その後大変なことが起こりました。講演を聴いていた聴衆の一人が、講義の内容について質問をしたのです。運転手は、内心非常に焦りました。なぜなら、何を質問されているのかすらまったく分からなかったからです。しかし、とっさにこう切り替えしました。

「それは大変いい質問ですな。しかし、その程度の内容でしたら、うちの運転手でも答えられます」。そして、会場の後ろに控えていた運転手(に扮した博士)を呼びました。すると、この運転手が見事に質問に答えたので、聴衆はびっくり仰天。「偉大な人物のそばにいて、いつも触れていると、触れたものに似るんだなあ!」と、感嘆したのでした。

触れたものに似るそうです。イエスさまといつも交わっていたいですね。

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