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(2009.5.10)

重い知恵遅れの方たちの施設で働き始めた青年の話です。障害を持っている方たちのためにと、青雲の志で福祉施設に入ったものの、失敗ばかりで行き詰まりを感じていました。そして、自分の能力や資質に自信を無くしてしまいました。

そんな折、その施設で保護者参観がありました。彼は、いつものようにトレーナーに着替えて、生徒たち(といっても、彼より年上の人もたくさんいらっしゃるのですが)と一緒に作業を行なっていました。すると、一人の保護者が近づいてきて彼の頭をなで、「がんばんなさいよ」と励ましてくれました。その保護者は、明らかに、彼を生徒の一人と誤解したのです。

彼は、一日の仕事が終わったとき、園長の部屋を訪れました。「僕はもうこの仕事を続けていく自信がありません。いつも園長先生や先輩の先生たちからは注意されるし、今日なんて、保護者に生徒の一人に間違えられてしまいました。こんな僕ではとても……」。

すると、園長先生、満面の笑みを浮かべて言いました。「うんっ! これで君も一人前だ!」

愛するとは、その人の「ために」という態度を越えて、その人と「共に」生きることなのかも知れません。イエス・キリストは、私たちのところに降ってきてくださり、人となってくださり(これを受肉と言います)、私たちと共に生きる道を選んでくださいました。

私たちも、イエスさまの受肉的な愛に倣う者でありたいですね。

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