一番大切なお金

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(2009.9.6)

みよ子さんは、知恵遅れの女の子です。お母さんを早くに亡くし、お父さんも病弱のため、ずっと施設で生活していました。ところが、もう大きくなり、施設にいられない年齢になってきました。施設の先生たちは、みよ子さんが社会に出ても生きていくことができるように、最後に買い物の仕方だけは身につけてもらおうと、施設を出るその日まで、来る日も来る日もそれを一生懸命に指導しました。

いよいよ、施設を出なければならないその前の日。担当の先生は、五百円玉、百円玉、五十円玉、十円玉、五円玉、一円玉を一個ずつ机の上に並べ、みよ子さんにこう尋ねました。「はい。この中で、一番大切なお金はどれ?」 大きなお金はどれかと尋ねなかったのは、硬貨のサイズのことだと誤解するからです(五十円玉は十円玉よりサイズは小さいですものね)。

当然これくらいは分かっているだろうという先生の予想に反して、みよ子さんは、十円玉を指さしたのでした。先生はちょっとがっかりしながら、「そうじゃないでしょ。一番大きな五百円でしょ」と言いました。そして、もう一回尋ねました。「一番大切なお金はどれ?」 ところが、何度尋ねても、みよ子さんは十円玉を指さすのでした。

先生は、かなりがっかりしながら、「どうしてそれが一番大切なの?」と聞きました。するとみよ子さんは目をきらきら輝かせながら、「だって、これを電話の中に入れると、お父さんの声が聞けるんだもの」。

私たちを生かすのは、父なる神さまの口から出ることばであるとイエスさまは言われました。その神のことばは私たちへの愛に満ちあふれています。聖書をじっくり読んでみてください。祈ってみてください。神さまの愛が、あなたを生き生きと生かします。

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