全部ゆだねよう

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(2010.12.12)

ある時、人力車の人夫さんが空の車を引いて坂道を登っていると、大きな荷物を背負って歩くおばあさんに出会いました。

人のいい人夫さん、おばあさんに声をかけました。「ばあちゃん、乗っていきなよ。なあに、同じ方向だ、車代なんぞいりゃしねえ。出血大サービスでぃっ!」ってなもんで、「いえいえ、そんなもったいない」と遠慮するおばあさんを、半ば無理矢理車に乗せました。

走り出してふと振り返ると、おばあさん、相変わらず大きな荷物を背負っています。「ばあちゃん、せっかく車に乗ってるんだ。荷物、降ろしなよ」と人夫さんが言うと、「いえ、せめてこれだけでもあんたさんの荷を軽うせにゃ、バチがあたるぞなもし」。

でも、私たちも神さまに対して、このおばあさんと同じようなことをしてしまうのですよね。神さまを信じていると言いながらも、いろいろなことについ一喜一憂してしまう私たちです。せっかく神さまの御手の中にいるのですから、重荷も全部ゆだねたいものです。

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