天国はからし種

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マタイによる福音書13章31〜33節

(2009.5.3)

該当の聖句を読んでみて、分からない単語や言い回し、複数の意味に取れる表現、疑問に思ったことなどはありませんか?

この聖句は、この書全体の中で、どういう位置を占めていますか? 前後を読んだり、参考書を調べたりして、記者の論理の流れをつかみましょう。また、この書の書かれた歴史的、地理的背景も調べましょう。

この箇所は、私たちにどんな教訓やチャレンジを与えていますか?

イントロ

イエスさまの説教のテーマは、「天の御国」(天国、神の国)でした。天の御国とは、世の終わり、イエスさまが再臨なさった後に実現する理想郷のことです。旧約聖書の預言者たちも、その実現を預言してきました。そして、特にここでは、「今すでに」私たちは天国の市民とされているという側面が強調されています。

今日の「からし種とパン種のたとえ」で、イエスさまは、すでに神の国の市民とされたあなたが、この地上でどんな人生を送ると約束しておられるのでしょうか。

1.始まりはちっぽけに見える

からし種とパン種

からし種とは、「クロガラシ」の種で、当時のイスラエル界隈で知られるもっとも小さな種でした。そこで、小さい者の代名詞として、慣用句的に用いられました。日本だと「山椒は小粒でぴりりと辛い」の山椒とか、芥子粒といったところでしょうか。

パン種というのは、イースト菌が混ざった小麦粉の塊です。朝、一家の主婦がパンを焼く際、発酵したパン生地の一部をひとかたまりだけ取り分け、保存しておきました。これがパン種です。

そして、夕方、翌朝のためのパン生地をこねる際に、小麦粉にパン種を混ぜ込み、一晩寝かせます。すると、パン生地全体にパン種のイースト菌が作用して発酵し、膨らみます。

祝福がちっぽけに見える

からし種は非常に小さな種です。パン種も、パン生地全体に比べれば、ほんの小さな塊に過ぎません。天の御国はそのようなものだとイエスさまはおっしゃいました。

クリスチャンは神さまの子どもとされ、神さまの祝福をいただける身分となりました。しかし、最初のうちは、神さまの祝福だと言われて、どうもパッとしないことが多いのかもしれません。

聖書は、私たちクリスチャンの性格が、麗しいものに変化・成長すると約束しています。必要なものが与えられ、生活が支えられると約束しています。心や体や社会的な傷がいやされることを約束しています。

しかし、信じたからと言って、どれだけ性格や生活が変わったでしょうか。変わったにしても、あの人やその人と比べるとずいぶんちっぽけな変化だと思うことはないですか?

伝道してみたいとは思うけれど、何をしていいのか分からない、自分なんかに大したことはできはしないと思うことはないですか?

困った人たちのために自分も何かしたいと思うけれど、子どもがまだ小さくてなかなか時間が取れないし、何の資格もない自分に、何ができるというんだろうかと思うことはないですか?

大きくなる可能性

イスラエル界隈で一番小さな種であるからし種は、成長すると3〜4mにも成長します。

ひとかたまりの小さなパン種は、40リットル近い小麦粉を発酵させて、パン生地に変化させます。

あなたの内に始まった天の御国、神の国の祝福は、最初はちっぽけに見えたとしても、からし種やパン種のように、大きく大きく成長する可能性を持っています。

あなたの内にも天の御国の祝福は働いています。自分の目にはどんなに小さく見えることでも、イエスさまを信じてから変わったことがありませんか? どうぞそれを「ちっぽけだ」と切り捨てないでください。それは、とてつもなく大きな変化や結果を生み出す可能性を秘めています。

では、「大きくなる」とはどういうことでしょうか?

2.他の人に良い影響を与える

空の鳥が巣を作る

小さなからし種が、3、4mに成長すると、空の鳥がやってきて巣を作るようになるとイエスさまはおっしゃいました。

「鳥が巣を作る」という表現は、旧約聖書の中で何度か使われている慣用句です(エゼキエル31:6、ダニエル4:12、エゼキエル4:12)。これは、大きな国の臣民が、その国によって守られ、繁栄し、そればかりか周辺諸国の人々さえもその国を頼ってくるという意味で使われています。

それと同じように、あなたによって他の人たちが守られ、繁栄し、慰めや励ましを受け、成長し、祝福されることになります。

パン生地全体が膨らむ

聖書の中で、パン種というのはあまり良い意味で使われていません。ミカン箱の中に、腐ったミカンが入っていると、全体が腐ってしまうというような意味で使われます。すなわち、一人の人が、周りの人たちに悪影響を与えるということです。

しかし、このたとえ話の中で、イエスさまはパン種を良い影響を与えるものとしてたとえられました。

あなたも、パン種のように、あなたがそこにいるだけで、周りの人たちによい影響を与えるようになります。あなたがそこにいるだけで、周りの人たちは、励まされ、慰められ、きよめられていきます。

祝福の目的

神さまの祝福は、昨日よりも今日、今日よりも明日と、ますます豊かに注がれていきます。では、なぜ私たちは祝福されるのでしょうか。

それは、ただ私たちの幸せのためだけではありません。私たちが祝されることによって強められ、他の人に祝福を分けることができるように、です。

「信仰の父」と呼ばれたアブラハムに、神さまはこんな約束をなさいました。

「…わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。…地上のすべての民族は、あなたによって祝福される」(創世記12:2-3)

あなたも、他の人々を助け、守り、励まし、慰めるという働きをすることができます。あなたがそこにいるだけで、人々が良い影響を受けて変わるようになります。

3.じっくり成長させよう

時間がかかる

パン種が小麦粉を発酵させ、パン生地に変えるのには、一晩寝かせる必要があります。からし種が芽を出し、成長し、大きな木に育つのには、何ヶ月も時間がかかります。

イエスさまは、私たちが神さまによって大いに祝福されること、そしてそれによって他の人たちをも祝福することができると約束なさいました。しかし、それはすぐにもたらされるのではありません。時間がかかるのです。

まず信じよう

時間がかかると、それだけ悪魔の誘惑も多くなります。「ほら、あなたはちっとも変わっていないじゃないか」「ほら、あなたは他のクリスチャンと比べて、ちっとも祝福されてないじゃないか」「やっぱり、あなたは神さまに見捨てられているんだよ。救われているというのだって、本当かどうか怪しいもんだね」……と。

信じましょう。必ずあなたの内にある天の御国は成長し、大きな木に育つと。今は、こんなちっぽけな自分が家族や友だちによい影響を与えるとは考えられなくても、必ずそうなると信じましょう。

あなたがどんなにちっぽけに見えてもかまいません。大木に育つといわれるのは、あなた自身ではなく、からし種、すなわちあなたの内にある天国なのですから。

あなたにはどんな祝福が約束されていますか? あなたを通して、どんな祝福が家族やお友だちに伝わるといいなと思いますか?

大切なことは、あなたにそれが可能かどうかではありません。あなたの内に天国があり、今のあなたがどんなにちっぽけに見えたとしても、大いに祝福されるし、他の人をも祝福するんだと信じることです。

じっくり育てよう

あなたの内にある天国が育つのには時間がかかります。ですから、じっくりと育てる必要があります。

大きな願いや問題について、必死で断食して祈ることも大切ですが、毎日の祈りの時(でボーション)を通して、コンスタントに神さまやイエスさまのことを想うことも大切です。

大きな試練の時に、導きを求めて集中して聖書を読むことも必要ですが、たとえ5分でも毎日のように聖書を開き、導きを求めて聖書の言葉を読み続けることも大切です。

大きな誘惑に必死で抵抗することはもちろん大切ですが、日常生活のごくごく当たり前の部分でも、イエスさまに従っていこうと努めることはより大切です。

あなたの内の天国を育てるために、あなたが心がけなければならないことは何ですか?

まとめ

あなたは、これからますます祝福されます。そして、他の人たちによい影響を与えることができます。あなたにとって、それはどういう意味がありますか? これからもそれを信じ、期待し続けていきましょう。

あなたは、ここからどんなチャレンジを受けていますか? この箇所を読んで、生活や態度をどのように変えるよう示されていますか? 何を決心しましたか? 抽象化しないで、具体的に表現しましょう。

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