支配合戦

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創世記3章16節

(2011.11.27)

該当の聖句を読んでみて、分からない単語や言い回し、複数の意味に取れる表現、疑問に思ったことなどはありませんか?

この聖句は、この書全体の中で、どういう位置を占めていますか? 前後を読んだり、参考書を調べたりして、記者の論理の流れをつかみましょう。また、この書の書かれた歴史的、地理的背景も調べましょう。

この箇所は、私たちにどんな教訓やチャレンジを与えていますか?

イントロ

神さまは、私たちの人間関係をいやして下さいます。

1.支配合戦

罪の結果

罪を犯したアダムに対して、神さまは2つの罰を用意なさいました。労苦が100%は報われないということと、やがて死ぬということです(17-19節)。エバに対しても、神さまは2つの罰を用意なさいました。一つは出産の苦しみですが、もう一つは何でしょうか? 「あなたは夫を恋い慕うが、彼はあなたを支配する」ということです。

古代から、この世には男尊女卑の考えが強く根付き、女性は家庭でも社会でも虐げられてきました。男女同権の考えが広まってきた現代日本でも、真の平等にはまだまだです。ここを読むと、「ははぁ、これは女性が罪を犯したせいなのか」と思います。しかし、この箇所はそういうことを言っているわけではありません。

恋い慕うとは

表面的に読むと、「恋い慕う」とは、「好きで好きでたまらない」というような意味に取れます。しかし、この言葉は、4:7にも用いられています。

「あなたが正しく行なったのであれば、受け入れられる。ただし、あなたが正しく行なっていないのなら、罪は戸口で待ち伏せして、あなたを恋い慕っている。だが、あなたは、それを治めるべきである」。

これは、アダムとエバの息子であるカインが、弟アベルに嫉妬して、彼を殺してしまう直前の場面です。神さまはカインの嫉妬と殺意を知り、この言葉をカインに語られました。ここで、「罪があなたを恋い慕う」とは、「罪があなたを支配しようとしている」という意味です。だから、逆にあなたの方が罪の思いをコントロールしなさい、神さまはそうおっしゃっているのです。

ですから、3:16も「支配しようとする」と読み替えてみましょう。すると「あなた(妻)は夫を支配しようとするが、彼はあなたを支配する」となります。

人間関係の問題の本質

家庭内の問題の多くは、よく見ると、相手を自分の思い通りに動かそうとしているところから生じています。たとえば、
  • 夫はぶすっとしたり、暴力をふるったりすることで、
  • 妻はキーキー口うるさく愚痴ったり、泣いたりすることで、
  • 親はがみがみ命令したり、心配げにあれこれ口を出したりすることで、
  • 子どもは無視したり、反抗的な態度を取ったりすることで、
……相手をコントロールしようとするのです。

ところが、相手は他人からコントロールされるのは嫌ですから、当然反発したくなり、コントロールをやめさせようとして、コントロールし返すことになります。支配合戦の始まりです。
支配合戦
家庭だけではありません。私たちの人間関係にひずみが生じる時、その背後にはコントロール合戦が見られます。人の言動によってイライラしたり、窮屈になったり、悲しくなったりした経験が最近ありますか? そこに、どんな支配、コントロールが見出されますか?

2.恐れ

コントロール欲求の理由

では、なぜ相手を思い通りに動かそうとするのでしょうか。それは、自分一人では幸せになれないからです。だから、相手を使って幸せになろうとするのです。なぜ、自分一人で幸せになれないのでしょうか。それは、神さまとの関係が切れてしまったからです。

本来、アダムは神さまといい関係にありました。神さまに深く愛されていることを知り、絶対の安心と喜びに満たされて生きていました。ところが、神さまが食べてはならないと命ぜられた木の実を食べた時、神さまとの関係が切れてしまったのです。彼は、生まれて初めて恐れを感じました(8-10節)。あるがままの自分に自信が持てなくなりました(7節)。恐ろしくて、愛する妻のせいにして、罰を逃れようとさえしました。
恐れから

恐れ

アダムとエバの子孫である私たちもまた、無意識の恐れを抱いています。なぜ、他人を思い通りに動かそうとするのか。それは怖いからです。その恐れは、ほとんど合理的なものではありません。しかし、どういうわけか怖いのです。
  • 不登校の子どもを何としても学校に行かせたいと思う。そうしないと、この子の人生はおしまいだと思う。でも、本当は、この子が学校に行かないと、「私の」人生がおしまいだと思っているのです。
  • 「今日は何時に帰ってらっしゃるの?}と奥さんに聞かれて、「うるさい! そんなこと、いちいち聞くな」とどなってしまう。奥さんはただ、食事の準備のために聞いたのに、ご主人の方は「浮気なんかしてないでしょうね。ほんとにあなたは油断がならないんだから」と勝手に解釈して、勝手にプライドを傷つけられて怒っているのです。つまり、本音では、プライドを傷つけられて震えているのです。
  • 「帰ったら、手を洗って」と母親に言われた中学生が、切れてしまう。これは、「あなたは、私がこうやっていちいち指導しなければ、何にもできないダメ人間なんだよ」と言われているようで、腹を立てたのです。でも、実はお母さんではなく、自分自身が自分のことをダメ人間だと思って、びくびくしているのです。
  • お姑さんが、お嫁さんの家事の仕方にいちいち文句をつける。それは、このままあの嫁に台所の主導権を握られたら、この家での自分の存在価値が下がってしまうという恐れがあるのです。
あなたの心の中にある恐れは何ですか? その恐れを、他の人を変えることで解消しようとしてはいませんでしたか? あるいは、あなたをコントロールしようとしている人の心の中に、どんな恐れが横たわっていると思いますか?

3.人間関係のいやし

共に豊かになる関係へ

もちろん、私たちは一人では生きていけませんが、互いに奪い合う関係ではなく、互いに与え合う、相乗効果の関係でありたいものです。私たちが、他の人を使って幸せになろうとするのをやめて、一人一人が自立していくとき、互いに依存し合う共依存の関係から、互いに支え合って共に生きる、共生の関係、すなわち愛の関係となっていきます。

自立するには

自立の秘密は、人間ではなく、神によって支えられ、幸せをいただくことです。アダムとエバが、最初に神さまとの間に持っていた、あの親密な関係を回復することです。そして、神さまはそのための道を用意して下さいました。21節をご覧ください。

「神である主は、アダムとその妻のために、皮の衣を作り、彼らに着せてくださった」

彼らは自分の裸の姿を恥ずかしく思っていました。その恥を覆うために、神さまは動物を殺して皮の衣を作って下さいました。これは、イエスさまの十字架を洗わしています。私たちの罪を赦すために、イエスさまが死んでくださいました。私たちの罪は全部赦されました。だから、どんなに自分で恥ずかしいと思っても、どんなに自分で不十分だと思っても、私たちはそのままで神さまの所に行くことができるのです。

いや、神さまの方が、私たちの所に降ってきてくださいました。天地万物を造られた方、宇宙の支配者が、今あなたと共におられます。そして、あなたを支え、あなたを守り、あなたを幸福へと導いてくださいます。
キリスト共に

まとめ

あなたは今、神さまの御手の中。だから、どんなことがあっても大丈夫。それを信じなさいますか? そして、それを信じるとき、人間関係もいやされていきます。

あなたは、ここからどんなチャレンジを受けていますか? この箇所を読んで、生活や態度をどのように変えるよう示されていますか? 何を決心しましたか? 抽象化しないで、具体的に表現しましょう。


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